「ここでできるなんて斬新」キャンプができるのは山あいの「棚田」…田んぼにテント張り日本百選の夜景堪能
棚田でキャンプ
日本の棚田百選の一つ、長野県上田市殿城の稲倉の棚田で6、7日の2日間、参加者がテントを張って1泊する「棚田CAMP(キャンプ)」が開かれた。休耕中の田んぼを活用し、棚田の保全につなげようと任意団体「棚田フューチャーズ」が企画。県内外から集まった25組、約50人が、眼下に広がる上田市街地などの景色を堪能したり、交流したりしながら、山あいに広がる棚田の雰囲気を満喫した。 【写真】棚田で開かれたキャンプの様子。田んぼにテントやタープが並ぶ
景色を見ながら、たき火を囲んだり食事の準備したり
参加者はテントやタープを張り終えると、それぞれたき火を囲んだり食事を用意したりと、思い思いに時間を過ごした。妻、友人と参加した上田市の公務員斉藤宗茂さん(37)は「田んぼでキャンプができるなんて斬新。山や市街地が見渡せる景色もとてもいい」と話し、夕食のカレーを用意していた。
棚田米使った日本酒も
夜は棚田脇のあづまや周辺に参加者が集合。「棚田BAR」と題し、岡崎酒造(上田市)の「信州亀齢」をはじめ、県内各地の棚田米で造った6種類の日本酒、ワイン、コーヒーなどが提供された。家族らと参加した松本市の会社員中田貴彦さん(43)は「棚田米を使ったお酒を棚田で味わえるのがいい」と満足そう。自身のテントの前でたき火をするなどし、夜の静寂を楽しむ人もいた。
棚田CAMPは2017年に始め、稲倉の棚田保全委員会も共催。棚田フューチャーズ代表の玉崎修平さん(48)は「たくさんの人が集まって交流を楽しんでもらえてよかった。さらにブラッシュアップして次回につなげたい」と話していた。