マカオで今年2例目の当地デング熱感染確認…ネパールからの輸入性事案と関連
マカオ政府衛生局(SSM)は11月1日夜、マカオ域内で今年(2024年)2例目となる当地デング熱感染例を確認したと発表。 同局によれば、患者はマカオ半島の連勝街(世界遺産・聖アントニオ教会近く)のマンションに住むマカオ居民の女性(65)で、10月29日に中国本土で発熱と全身筋肉痛の症状が出現したため医療機関を受診。その後、31日に中国本土でデング熱感染確認された患者にマカオ滞在歴があったことから同局がリスクエリアで症例捜索を実施した際、この女性にデング熱感染とみられる症状があったことから即時に現場で血液検査を受検し、デング熱Ⅲ型に感染していることが確認されたという。 目下、患者の容体は安定しており、同住の家族に体調不良の者はいないとのこと。疫学調査を経て、患者の住所と10月16日に感染確認されたネパールからの輸入性感染例(今年13例目)と時間、空間的な関連性があったことが明らかとなり、かつ両ケースとも同じⅢ型だったことから、輸入性デング熱であると判断。同局では、患者が住むマンションの一帯で症例捜索を実施すると同時に、患者の自宅及び主な活動場所周辺に職員を派遣して蚊の発生源の検査と駆除を実施するとした。 昨年のマカオにおけるデング熱感染確認は7例で、すべて輸入性だったが、今年は輸入性が2月(1件)、5月(1件)、6月(2件)、7月(1件)、10月(18例)の計23例に達しているほか、当地感染確認も今回のケースを含めて2例(10月と11月)あった。 今年の輸入性感染確認は10月以降に急増しており、大半にマカオと相互往来が頻繁な広東省の中山市または仏山市滞在歴があったことがわかっている。同局では、依然としてデング熱の伝播シーズンにあたり、広東省で比較的多くの当地感染例が出現していることから、状況を軽視せず、予防策の強化に努めてほしいと累次の呼びかけを続けている。