破産手続き開始のみどりや(青森)/負債2.8億円
貸事務所業のみどりや(青森市、井上康司郎代表)が4日までに、青森地裁から破産手続き開始決定を受けた。破産管財人は沼田徹弁護士(同市)。同弁護士事務所によると、負債は現時点の判明分で2億7700万円。破産手続き開始決定は11月29日付。 同社が保有する青森市長島2丁目の「みどりやビル」のテナントは、当面は入居を継続する。ほかに同市内でビジネスホテル「青森グリーンパークホテル」と「グリーンパークホテルアネックス」を所有しているが、ホテル事業は別会社が運営しているため、現時点で営業に影響はないとしている。物件の売却を目指して手続きを進める方針。 信用調査会社の帝国データバンク、東京商工リサーチ両青森支店によると、同社は1987年設立。テナント事業やビジネスホテル運営などを手がけ、ピーク時の2003年には8億5千万円の年売上高を計上していた。 その後は大手ビジネスホテルチェーンなどとの競合で収益確保に苦戦し、10年に民事再生法の適用を申請、14年に再生手続きが終了した。しかし、債務が残った状態での経営が続き、近年は保有するテナントビルの老朽化が進んで入居率が落ち込んでいた。ビジネスホテルの賃料回収が滞る事態も重なり、資金繰りが悪化していた。