【あの『赤毛のアン』がバレエに!?】作者・モンゴメリ生誕150年。ロマンスあり、友情ありの新作バレエの魅力とは?――指揮・音楽監督:井田勝大さんにインタビュー
クリスマスコンサートの練習のシーンで、アンが叫ぶ?
――最後に、「新作バレエ 赤毛のアン」ならではの印象的な場面を一つだけ教えてください。 井田さん:はい、ではたくさんあるうちのひとつだけ。冬になって、学校でクリスマスコンサートが開かれることになり、対話の「妖精の女王」をすることになったアンは、同級生たちと居間に集まって稽古します。そのとき、アンが叫ぶ練習をするシーンがあるんです。セリフがなく振付で物語をつづるバレエで、叫ぶシーンをどのように表現するのか。ここは注目してほしいところなので、お楽しみに。ぜひ鳥取までに観にきてくださいね。 2024年は「赤毛のアン」の著者、ルーシー・モンゴメリの生誕150周年にあたります。幼い頃に夢中になった『赤毛のアン』シリーズ、もう一度手に取って読んでみませんか? あの頃には気づかなかった、さまざまな新しい発見があるかもしれません。 ●プロフィール 井田勝大 いだ・かつひろ 指揮・音楽監督 鳥取県生まれ。東京学芸大学音楽科卒業、同大学院修了。ミラノ・スカラ座、ウィーン国立歌劇場、バイエルン国立歌劇場、東京・オペラの森などで小澤征爾、ズービン・メータのアシスタントを務める。2007年に熊川版『白鳥の湖』公演でデビュー。以降、K-BALLET TOKYOをはじめ、東京バレエ団、新国立劇場バレエ団、東京シティ・バレエ団、牧阿佐美バレヱ団、谷桃子バレエ団などを指揮するほか、ミハイロフスキー劇場バレエ(旧レニングラード劇場バレエ)、ウィーン国立バレエ団、ロシア国立モスクワ・クラシックバレエ団などの来日公演を指揮している。K-BALLET TOKYOでは、選曲・編曲も担当。また、東京フィルハーモニー交響楽団などからアマチュアを含め多数のオーケストラや合唱団の指揮や指導を行っている。トランペットを田宮堅二、田中昭、山城宏樹、指揮法を山本訓久、高階正光に師事。現在、K-BALLET TOKYO音楽監督、シアターオーケストラトウキョウ音楽監督。信州大学教育学部講師、エリザベト音楽大学講師、洗足学園音楽大学非常勤講師。 ●聞き手 高木香織(たかぎ・かおり) 出版社勤務を経て編集・文筆業。皇室や王室の本を多く手掛ける。書籍の編集・編集協力に『美智子さま マナーとお言葉の流儀』『美智子さまから眞子さま佳子さまへ プリンセスの育て方』(ともにこう書房)、『美智子さまに学ぶエレガンス』(学研プラス)、『美智子さま あの日あのとき』、『日めくり31日カレンダー 永遠に伝えたい美智子さまのお心』『ローマ法王の言葉』(すべて講談社)、『美智子さま いのちの旅―未来へー』(講談社ビーシー/講談社)など。著書に『後期高齢者医療がよくわかる』(共著/リヨン社)、『ママが守る! 家庭の新型インフルエンザ対策』(講談社)。 撮影/嶋田礼奈(講談社写真映像部) 取材・文/高木香織
井田 勝大