「退屈な野球よ」イチロー氏、現在のMLBのデータ野球に「見えないことで大事なこと、いっぱいある」
イチロー氏(マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター)に密着したTBS系ドキュメンタリー番組「情熱大陸」が2夜連続で、23日にも放送された。 番組内ではヤンキースなどで活躍した現・ヤンキースGM特別アドバイザーの松井秀喜氏との2人での会食にも密着した。 トークは現在のメジャーリーグについて展開。松井氏は「今のメジャーリーグの試合見ていて、それこそストレスたまらないですか?」と投げかけた。イチロー氏は「たまる、たまる。めちゃめちゃたまるよ」と即答。そして「退屈な野球よ」とばっさり言い切った。 2人が活躍した2000年代初頭から大きく変わり始めたMLB。そこには統計学の活用があることを紹介。2015年からはデータシステムが導入されたことにより、今ではデータが即時にチームや選手らに提供されるようになった。 「勉強が出来る人たちに支配されちゃっている」とイチロー氏。「選手のメンタルとかはデータに反映されない。見えないことで大事なこと、いっぱいあるのにな~って」と苦言を呈した。さらに「アメリカは個人(個性)を尊重する文化かなと思っていたら、みんな巻かれていく。みんな同じ野球。怖いよね、この流れは。日本は何年か遅れで、それを追っていくので、それまた怖い」と憂慮。松井氏も大きくうなずいていた。
報知新聞社