トラス前英首相、トランプ氏への支持表明 「強いアメリカが必要」と
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イギリスのリズ・トラス前首相は15日、今年のアメリカ大統領選挙でドナルド・トランプ氏が勝利することを支持し、彼がホワイトハウスにいるとき「世界はより安全だった」と語った。 イギリス史上、最短の任期で首相を辞任したトラス氏は、BBCニュースのクリス・メイソン政治編集長のインタビューに応じ、世界は「非常に、非常に深刻な紛争の瀬戸際にある」と発言。「これまで以上に強いアメリカ」を必要としていると述べた。 トランプ氏は11月の選挙で事実上、共和党の候補となっている。 トラス氏は、最近発売した著書の中でトランプ氏を称賛。先には、アメリカで開かれた親トランプ派の会合でも演説した。 BBCのインタビューでトラス氏は、トランプ氏はイランと中国に対してより積極的だと述べた。 メイソン編集長が、トランプ支持者がウクライナへの軍事援助を阻止しようとしていると指摘すると、トラス氏は「確かにそれは理由の一部だ」と認めた上で、「トランプ氏の発言は反対派のメディアによってフィルタリングされている」と述べ、トランプ氏はウクライナを支援していると反論した。 トラス氏は2022年、ボリス・ジョンソン氏の辞任後、減税と経済活性化を掲げて保守党党首選に勝利した。 クワジ・クワーテング財務相と共に450億ポンド規模の減税策「ミニ・バジェット」を発表したが、その資金源などへの懸念から、記録的なポンド下落を引き起こした。 最終的にはクワーテング財務相を解任し、自らも就任から49日で首相を辞任した。 任期中の出来事についてトラス氏は、イングランド銀行に責任があると説明。 責任転嫁ではないのかとの質問に、「私が言いたいのはそういういうことだ」、「自分が完ぺきとは思わないが(中略)あの人たちの責任をなかったことにするつもりはない」と述べた。
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