「あきらめたら試合終了」 常見陽平さんが語る大学受験 大逆転合格の鉄則とは
高校3年の秋の模試でF判定を取りつつも、あきらめずに一橋大を目指した、千葉商科大学国際教養学部の常見陽平准教授。そのポジティブなマインドは、これから本番を迎える受験生にも勇気を与えてくれます。「受けなきゃ受からない。大逆転合格の鉄則」として、痛快な体験談を語ってくれました。目からウロコの受験勉強のヒントが詰まっています。(※本記事は2024年12月10日、朝日新聞「Thinkキャンパス」平岡妙子編集長と行ったインスタライブを記事化したものです。写真=本人提供) 【写真】続く不合格に「浪人する」 あきらめた息子を変えた母の行動
受験までの1000時間を細かく計画
常見陽平准教授(以下、常見) 漫画『スラムダンク』の安西先生じゃないですが、「あきらめたらそこで試合終了だよ」と言いたい。受験も就活も、受けないと受からないんです。僕が一橋大を目指したのは、大学で社会学を学んで、ジャーナリストか大学教員、作家になりたいという夢があったためですが、東京に出たいという思いも大きかったです。感情的な思いを含めて、この大学で学びたいという欲求はとても大事だと思います。心からの第1志望を受けてほしいです。 ――ご自身で「大逆転合格」と言っているくらい、大学受験は平易ではなかったのですか。 常見 高3の秋の模試がF判定でした。先生や同級生からは「浪人コースだぞ」と言われていました。当時、一橋大の合格者はセンター試験(当時)で90~95%取っていました。僕は80%弱で、合格ラインより100点足りなかった。冷静に考えたら、やめたほうがいいと思いますよね。 ――具体的にはどういうことですか。 常見 ご飯を食べて寝て、ちゃんと学校に通学して、ちょっと息抜きの時間を含めても一日10時間はコンスタントに勉強できることに気づいたんです。それを入試まで積み重ねると、1000時間は勉強できます。2次試験では英語の読解問題や作文があるからそれぞれ100時間かけよう、数学は苦手だから200時間かけよう、センター試験対策は200時間かけようとか、必要な時間を割り振って、夏休みのラジオ体操のスタンプカードみたいに受験まで塗りつぶしていきました。