『虎に翼』朝ドラとして異例の“契約結婚” 寅子&優三の新婚生活に戦争の影が射す
寅子(伊藤沙莉)と優三(仲野太賀)の生活に太平洋戦争が影を落とす
優三は高等試験に合格できなかった時点で、寅子に思いを告げることはないと思っていた。しかし、直言から寅子のお見合いの話を聞き、優三は誰でもいいならと当たって砕けろの思いから、飛び出した猪爪家にもう一度戻ってくる決断をした。確かに、寅子から「それは優三さんも社会的地位がほしいと?」と聞かれた優三はかなり困惑していたように見える。「独り身でいる風当たりの強さは男女共に同じ」とは答えたものの、そこには心の奥底に秘めていた寅子への恋心があったのだろう。とは言っても、優三は寅子に見返りを求めることはせず、今まで通り“書生の優三さん”として接してくれて構わないと寅子に頭を下げる。優三の思いと驚くほどに寝つきが良すぎる、ということを知りながら、寅子と優三の結婚生活が幕を開けた。 その翌月、日本は真珠湾を攻撃し、アメリカやイギリスと開戦。昭和16年12月には日中戦争から太平洋戦争へと突き進んでいく。寅子にとっての幸せが高まっていく一方で、世の中では戦争が日々の生活に影を落とし始めていた。
渡辺彰浩