調剤薬局発のサプリ3品、発売開始 協栄薬品
「健康な人も手に取りやすい商品を」
医薬品の卸売販売、調剤薬局の展開、訪問介護の3本を主軸に事業を展開する協栄薬品(大阪府東大阪市)は、サプリメントを3品開発した。“協栄薬品の漢方”の意を込めてブランド名を「Kyou-Kan」と名付け、提案に力を入れている。 同社は1972年に医薬品の卸販売業としてスタートし、1977年に法人化。調剤薬局の展開と、介護保険制度の施行とともにケアプラン作成、福祉用のレンタル、訪問介護事業を展開している。 2023年からは、「地元住民が気軽に立ち寄れる場所」を目指し、薬局として新しいチャレンジに取り組んでおり、2025年の大阪万博の共創チャレンジなどに登録している。 今回のサプリメント開発もその一環だ。「病気になった時に行くのが薬局というイメージを変え、健康な人でも手に取りやすい商品を作ろうと考えた」という。 開発には、社内の薬剤師および管理栄養士が監修し、「普段薬局に来ない人にも興味を持ってもらう」ため、主に「睡眠」「ダイエット」「インナービューティー」に着目。成分選定をはじめ、商品名、ラベルやロゴデザインなどを全て社内で行った。 ラインアップは、グリシンとトリプトファンを配合した「グリシンプラス」、植物発酵エキス末や酵母ペプチド末を配合した「酵素プラス」、レスベラトロールとプラセンタを配合した「レスベラプラス」――の3品。すでに同社の薬局に出入りすることの多いヘルパー等から引き合いが出ているという。 今後も、「より安心して使えるものを薬局発信で取り組んでいきたい」とし、化粧品の新規取り扱いを視野に入れるほか、「服薬指導の際にタンパク質摂取の提案をすることも多いため、プロテインなども取り扱いたいと考えている」という。 大阪万博の共創チャレンジでは、個人で活動する人や、小規模事業者・各種企業など異業種とのコラボにより、新たな仕事やプロジェクトが起こるようなコミュニティの創設を構想中だ。「まずは実店舗のある大阪市の西区、西城区、浪速区、住之江区を拠点としながら、スタートアップのフリーランスや地域の町おこし事業などに、同社所有のワークショップや物販スペースの活用、系列薬局での物販サポートなどを支援し、“こんないろいろな活動をしている面白い薬局があるのだ”という認知度を向上させたい」としている。