死因は「窒息死」と遺族側 園「SIDSの可能性」と反論 那覇の認可外保育園の乳児死亡訴訟 国など争う構え 沖縄
2022年7月30日に那覇市の認可外保育園(同年8月に廃止)で、一時預かりされた生後3カ月の男児が心肺停止の状態で救急搬送後に死亡した件で、遺族が園と市、国に対して9125万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が11日、那覇地裁(藤井秀樹裁判長)で開かれた。被告の園と市、国側はいずれも原告の遺族の請求を棄却するよう求めた。園側は、遺族側が「うつぶせ寝による窒息死」としている男児の死因について争う構えを示した。 那覇市の乳児死亡、遺族が提訴 園、市と国に9125万円賠償請求 沖縄
遺族側の代理人は弁論で、園側が男児を「うつぶせ寝」か、「うつぶせ寝にしかなり得ない」ような横向きの態勢で寝かせたことなどが「安全配慮義務違反」に当たると主張。男児の死因が「窒息死」だったとし、「捜査機関が意見を求めた法医学者の中で少なくとも1名は窒息死と断定している」と意見陳述した。 裁判の次回期日までに、男児が窒息死したことを裏付けるための「専門家の意見書」として示すとした。 一方、園側は、遺族側が男児の死因を「うつぶせ寝による窒息死」としている点について、1歳未満の乳幼児にみられる「乳幼児突然死症候群(SIDS)の可能性」があるとして反論した。遺族側には「死亡原因を明らかにするための資料」として母子手帳や救急搬送記録、生前の医療記録などの提出を求めた。 弁論には遺族である男児の両親も出廷した。
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