“最年少”の語り部がデビュー 戦争を知らない世代から知らない世代へ 中学生に伝えたこと 福岡
和田さんの背中を押したのは、体験を引き継いでほしいという被爆者の人たちの思いでした。 ■和田さん 「片腕のちぎれた女の人、両足の肉がめくれて骨がむき出しになっている男の人、吹き飛ばされて屋根の上で死んでいる子ども。赤ちゃんをしっかりと抱いたまま、死んでいる母親。むごい死に方の馬たち。私は大声で泣きました。」 和田さんが語ったのは、13歳のときに広島県で被爆し両親を失った、安部民子さんの体験です。証言集に残されていた安部さんの鮮明な被爆の記憶を読み、多くの人に知ってもらいたいと自ら選びました。
■中学2年生 「すごい言い方で、あれかもしれませんけど、グロい。こんなにすごい影響与えるんだって。 イメージよりずっとすごかったです。」 「戦争がまだ終わっていないとおっしゃっていた。やっぱり何年も経っているので、 もう終わっているのかなって思ったが、まだ続いているんだなっていう実感が持てた。」 ■和田さん 「戦争を知らない世代から、知らない世代へ伝えていくのって本当に難しいと思うんですよね。一番、風化していくことが怖いなと思ってるので、みんな人ごとじゃないんだと思ってもらえるといいなと思っています。」 消えゆく“戦争の記憶”をどうやって語り継いでいくのか。戦争を知らない世代の模索が続いています。