「芸術監督-藤間勘十郎の芸能講座」のＰＲをした藤間芸術監督

　舞踏家で芸術監督の藤間勘十郎（宗家藤間流八世宗家）が22日、京都芸術劇場春秋座（京都芸術大学内）で行われた「百華彩鳳　風花に遊ぶ」京都公演（12月25日）の取材会に、若柳吉蔵（若柳流宗家家元の名跡）ら日本舞踊の流派（花柳流、藤間流、若柳流）の垣根を越えた舞踊家7人と出席した。 　本公演は、普段から仲のいい舞踏グループ「京躍花」のメンバー4人による「花の心」、55歳最年長の吉蔵が初役に挑戦する「三社祭」、遊女が絵から出てきて踊る幻想的な名作「金谷丹前」と「義経千本桜絵巻」を披露する。1年以上前から動いてきた企画だという。 　藤間は「作品の意図は『革新』。花の一生を描いた作品です」と説明した。 「義経千本桜絵巻」について、四ノ切では「劇場をふんだんに使い、宙乗りをしていただく。舞踊界で客席宙舞ってなかなかやらない」と見どころを語った。 　吉蔵は「今まで流派の垣根を越えると言われてきたが、なかなか実現せずにまいりました。それができるのはご宗家（藤間）の力があってこそ。僕たちも勇気をもって務めようと決心をいたしました」と意気込む。 　それに対し藤間は「若い子たちに、どんどん活躍していってもらいたい。妨げがあるのであれば、私が取り払って、ひとつの個として活躍する劇場にもしていきたい」とした上で「ただし、流派をないがしろにしようということではない」とも語った。