【秋の園遊会】雅子さまは別格の「錦秋の美」の訪問着 愛子さまは「百花繚乱」の振袖で
紀子さまの隣に並ぶ愛子さまと佳子さま、振袖姿のお二人も絵になる光景だった。佳子さまの振袖は「小室眞子さんが16年9月パラグアイの大統領を表敬訪問された時に着用したもの」で、青木氏はそこに姉妹愛を感じ取る。 「佳子さまご自身でも、23年12月29日29歳のお誕生日公開写真でも着用されました。私たちも、母や祖母など親族から譲り受けた着物や帯を着用するとき、その人の事を想います。今回の園遊会で、この着物に袖を通されたとき、佳子さまも、眞子さんの事が胸に去来されたことでしょう。そんな佳子さまの振袖姿に、姉妹愛を感じます」 愛子さまと佳子さまの振袖はそれぞれがとてもいい色味だったそうだ。 「愛子さまの薄朱、佳子さまの水色は、補色となっています。補色とは色相環で、正反対に位置するものですが、お互いに強調しあう効果がある、ある意味、調和のとれた関係ともいえます。愛子さまと佳子さま、お二人が並ばれた時に、それぞれの個性が生きる、そんな色の選択だったのかもしれません」(青木氏) 文様の意味や色合わせ、着る人の気持ちに思いを馳せるのも着物の楽しみのひとつと言えるのかもしれない。(AERAdot.編集部・太田裕子) ◎青木淳子/歴史文化学研究者、学際情報学博士(東京大学)。元大東文化大学特任准教授(2020年3月任期満了にて退職)、現在、大東文化大学・フェリス女学院大学・実践女子大学・学習院女子大学非常勤講師。日本フォーマル協会特別講師。著書に『パリの皇族モダニズム』(KADOKAWA)、『近代皇族妃のファション』(中央公論新社)など。大学卒業後婦人画報社(当時)にて、『美しいキモノ』特集号、『結婚の事典』の編集を担当。
太田裕子