小野賢章×花江夏樹、梶裕貴×竹達彩奈ら、声優たちの“意外”な関係性
アニメ業界の舞台裏には、親子・兄弟姉妹、そして夫婦など、さまざまな関係性を持って共に活躍する声優たちが存在する。最近では、種﨑敦美と宮崎遊の声優同士での結婚が話題になったが、これまでにも多様な関係性を持つ声優たちの存在が視聴者を驚かせてきた。本稿では、普段観ているアニメのキャラクターのイメージから一歩引いて、“中の人”である声優同士の意外な関係性を紹介していく。 【写真】2023年で芸歴30年を迎える小野賢章 冒頭の種﨑敦美と宮崎遊然り、声優界の有名な夫婦は複数おり、共に番組やイベントに出演しているケースも多々見受けられる。声優界で有名な夫婦として、まず挙げられるのは小野賢章と花澤香菜だ。ラジオやテレビでのお互いのエピソードを語る2人だが、毎年の“誕生日のお祝い”には、ほっこりさせられる。 今年34歳の誕生日を迎えた小野は、自身のX(旧Twitter)アカウントで公開した動画で、花澤による誕生日のお祝いの場面を載せていた。しかしこれは今年に限ったことではなく、2022年10月には、小野の誕生日に花澤が撮影した彼の動画が公開され、2023年2月には小野が撮影した花澤の動画が彼女のInstagramストーリーズで共有されていた。 また、小野と親交の深い声優としては、定期的に一緒にサウナに行くほど仲の良い花江夏樹との友情もファンの間では有名である。ゲーム実況を中心とした花江のYouTubeチャンネルでは、江口拓也と共にアナログゲームを楽しむ様子も見ることができるのだが、これが笑いが止まらなくなるほど面白い。3人の仲良しな関係性がよくわかるので、こちらもぜひ。 声優界の有名な夫婦としては、鈴村健一と坂本真綾も挙げられる。2人は 『水色時代』(1996年)で共演し、その後『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』(2004年)での共演を通じて急接近したとのこと。この作品では鈴村が主人公シン・アスカ、坂本がシンの恋人ルナマリア・ホークを演じているが、まさか本当の恋人関係になるとはなんともロマンティックである。 ほかにも、PS2ゲーム『ソウルクレイドル 世界を喰らう者』(2007年)、アニメ『ギルティクラウン』(2011年)、『ポプテピピック』(2018年)など多数のアニメやゲームで共演経験のある梶裕貴と竹達彩奈夫婦、さらに『甲鉄城のカバネリ』(2018年)で共演し、“カバネリ婚”を果たした畠中祐と千本木彩花など、声優界には多くの夫婦が存在する。アニメの収録にかかる時間は、30分の枠で最低でも3時間、洋画など2時間程度の作品の場合は、8時間から10時間ほどかかるといわれている。(※)共に過ごす時間が長い分、心が通う機会も多いのかもしれない。 さらにアニメ界には、親子や兄弟姉妹といった血縁関係を持つ声優たちも多く存在している。 例えば、沢城みゆきと沢城千春の姉弟はよく知られている。彼らは『SHOW BY ROCK!!』(2015年)でヴィクトリアスとアルゴン役、『神撃のバハムート GENESIS』(2014年)でリタとハインライン役で共演。ゲーム『Caligula-カリギュラ-』(2016年)では、女主人公をみゆきが、男主人公を千春が担当し、同じキャラクターを兄妹で演じている。 近年では『鬼滅の刃 遊郭編』でみゆきが堕姫役を演じたとき、千春が妓夫太郎役を演じるのではないかという推測もネット上で広がったが、実現していない。今のところアニメでの共演は少ないが、今後の機会にファンからの期待が集まっている。 愛すべき声優界の“シスコン・ブラコン”といえば、内田真礼と内田雄馬の姉弟も有名だ。真礼が2014年、雄馬が2017年に声優アワード新人賞を受賞するなど、まさに実力派声優姉弟として知られる2人だが、ソフトクリームを一緒に食べるなどするなど、カップルさながらの親密すぎるエピソードも多数存在する。 『かくりよの宿飯』(2018年)では、現実とは逆の「兄と妹」の役を演じ、真礼と雄馬がデュエットしたキャラソング「時の砂」がエンディングテーマとして使用されたこともある。2人とも歌手活動を行っていることもあり、そのクオリティも凄まじい。 兄弟・姉妹のみならず、“家族”で活躍する声優も。野島昭生、野島裕史、野島健児の野島ファミリーは、三世代にわたり声優として活躍中だ。映画『ジョーカー』(2019年)でマレー・フランクリン役を演じた昭生は、裕史と健児の父親である。そして、健児の長男である透也も、2020年8月に声優デビューを果たしている。 また今年6月には、裕史と健児それぞれのくじメイト(アニメイトのオンラインくじサービス)発売を記念して行われた特別番組『野島裕史&野島健児のくじメイト特番Vol.3 #1』で、野島ファミリーとして共演が実現。野島家のように親子で声優業に携わる例は他にも、子安武人と子安光樹、井上喜久子と井上ほの花などがいる。有名作品で言えば、大塚周夫(初代・石川五ェ門役)の息子、大塚明夫が2代目・次元大介役を務め、「ルパン一味」に親子揃って名を連ねた例も。アニメ・声優業界の全盛期とも言える今、遠くない将来に、新しい親子声優が誕生することも十分にあり得るだろう。 ここまでアニメ業界の舞台裏を支える声優たちの意外な関係性について紹介してきたが、これはほんの一例に過ぎない。作品数が増えていることもあってか、事務所の先輩や後輩、従兄弟、師弟関係などその関係性はさらに広がりを見せている。 原作の人気やキャラクターと声の相性など、毎クールの新作アニメの発表には盛り上がりがつきもの。そこに「声優同士の組み合わせ」も一つの視点として取り入れてみると、新たな発見があるかもしれない。 参照 ※ https://careergarden.jp/seiyuu/kinmujikan/
リアルサウンド編集部