寄付額144億円 昨年度・ふるさと納税 岩手県南7市町・トップは花巻
県南7市町の2023年度ふるさと納税(ふるさと応援寄付)実績によると、寄付総額は144億3342万2000円で、前年度実績に比べて47・7%(46億6231万1000円)増えた。寄付件数は86万9049件と、同49・6%(28万8198件)の伸びとなった。各市町の特色ある返礼品を目当てに寄付する傾向に変わりはなく、昨年10月の返礼品ルール厳格化前の駆け込み需要なども影響した。 ふるさと納税は応援したい自治体への寄付で、2000円を差し引いた額が所得税と居住地の個人住民税から控除される仕組み。08年度始まった制度が定着し、15年度に控除額の上限が2倍に引き上げられたことなどをきっかけに毎年度寄付額が伸びている。 県南7市町を比べると、全国13位の花巻市が90億3427万円、61万671件でトップ。返礼品の調達や送付などにかかる経費を5割以内とするルールの厳格化を前にした駆け込み需要に加え、市内事業者が返礼品を切らさず提供したことで順調に推移した。加工会社が手掛ける牛タンをはじめ、大手飲料メーカーの清涼飲料水や地元の銘柄豚肉などが人気を集める。 一関市は14億6184万1000円、10万3596件。制度見直しが響いて過去最高となった前年度を下回ったものの、人気の日用品や肉類といった返礼品の充実、ポータルサイトの多さなどで順調さを維持している。