トランプ氏「死刑執行を積極的に進める」 バイデン氏による死刑囚の減刑に反発
【ワシントン=坂本一之】トランプ次期米大統領は24日、「米国の家族や子供を殺人犯や怪物から守るため、死刑を積極的に進める」との考えを自身の交流サイト(SNS)で表明した。バイデン大統領が死刑囚を減刑したことに反発するもので、死刑執行を推進する方針を強調した。 【写真】初のインド系セカンドレディーとして注目を浴びるバンス次期副大統領の妻、ウシャさん トランプ氏は24日、バイデン氏が23日の声明で連邦レベルの死刑囚40人のうち37人を仮釈放のない終身刑に減刑したことに対し、「筋が通らない。遺族や友人はさらに打ちのめされている」とSNSで批判した。 さらにトランプ氏は新たな書き込みで、大統領就任直後に死刑の積極推進を司法省に指示すると表明した。バイデン氏によって減刑された殺人犯と被害者の子供の顔写真を米メディアの投稿を引用する形で掲載。死刑執行によって「米国は再び法と秩序の国になる」と訴えた。 トランプ氏は大統領1期目の2020年、刑執行に使う薬物の議論などから03年を最後に執行されていなかった死刑を再開していた。 これに対し、バイデン氏は死刑反対の立場だ。23日の声明では減刑の理由に関し、自身の議員や大統領などの公職経験を通して、「死刑執行をやめなければならないとこれまで以上に確信している」と強調。減刑によってトランプ次期政権の死刑執行の抑制を図っていた。 米国で死刑制度は連邦レベルに加え、複数の州が採用している。