トイレやお風呂で脳ひらめく? 行き詰まった時は「ぼんやり」で解決
━━デフォルト・モード・ネットワークに入れば誰でも良いアイデアが浮かぶようになるのか? 「ひらめきには素材・材料が必要であり、上から降ってくるわけではない。結局、ひらめきとは、意識の側が気づいていない脳の中の情報同士の繋がりを見つけることだ。そのためには必要な情報が脳に入っていなくてはならず、目的意識を持っている必要がある。もう1つ大事なのは、つい自分の脳のひらめきの力を伸ばそうとしてしまいがちだが、1つの脳だとそこでネットワークが完結してしまう。人と話している間には情報ネットワークになっていて、どうやって人とのつながりや情報の入り方を作っていくか。ひらめきは、情報と目的があれば、集団の脳の中で確率的に起きるに過ぎない。その状況をどうやって担保していくかを意識し、その確率をどう上げるかを考えていくことが有効だ」 ━━人間の脳に情報キャパシティの限界はあるのか? 「基本的に多くの情報を入れられるが、実行制御系ネットワークを働かせているような時には、使えている情報の数に制限がある。例えるならば『脳のメモ帳』のようなものだ。あの事、その事、この事くらい、大体3枚ほどのメモしか使えない。脳の中にはあっても、実際に考える時に、俎上に上がってくるものに制限がある。だからこそ、ぼんやりしてマインドワンダリングさせて繋がりを見つけることも必要になってくるのだ」 (『ABEMAヒルズ』より)