『不思議の国のシドニ』

　イザベル・ユペール主演映画『Sidonie au Japon（原題：日本のシドニー）』が、『不思議の国のシド二』の邦題で12月13日よりシネスイッチ銀座ほかにて全国順次公開されることが決定した。 【写真】日本の美しい風景が映るビジュアル 　フランス人作家シドニが、日本の出版社から招聘される。見知らぬ国、見知らぬ人への不安を覚えながらも、彼女は未知の国ニッポンにたどり着く。寡黙な編集者の溝口に案内され、日本の読者と対話しながら、桜の季節に京都、奈良、直島へと旅をするシドニ。そんな彼女の前に、亡くなった夫アントワーヌの幽霊が現れて……。 　シドニを演じるのは、ミヒャエル・ハネケ監督作『ピアニスト』でカンヌ国際映画祭最優秀女優賞に輝き、ポール・ヴァーホーヴェン監督と組んだ『エル ELLE』ではアカデミー賞主演女優賞にノミネートされたほか、フランソワ・オゾン、マルコ・ベロッキオ、ホン・サンスらとタッグを組んできたユペール。そんな彼女が次に訪れたのは日本。京都、奈良、直島と美しい日本の風景を旅しながら、過去を手放すことで喪失の闇を抜け、新たな一歩を踏み出すヒロインを演じた。 　ユペールをミューズに、自身が初来日した時の印象や旅情を詰め込み物語を紡いだのは、『ベルヴィル・トーキョー』『静かなふたり』などのフランス人女性監督エリーズ・ジラール。さらに、シドニと全編フランス語で会話し、深い喪失を共有する編集者の溝口健三役で『硫黄島からの手紙』『汚れた心』の伊原剛志が出演。そしてシドニの最愛の夫アントワーヌの幽霊役を、『イングロリアス・バスターズ』『名もなき生涯』のアウグスト・ディールが演じた。 　公開された予告編は、シドニが“不思議の国”ニッポンに降り立ち、溝口が出迎えるシーンから始まり、亡き夫の幽霊との出会い、そして異国の地での交流を通して新たな一歩を踏み出していく様子が描かれている。さらに、フランス人監督の目を通して映し出される自然あふれる京都、奈良、直島の情景も映し出される。 　あわせて公開されたビジュアルには、ユペール演じるシドニが日本庭園を背景に、物憂げな表情で遠くを見つめる姿が切り取られ、周りには羽ばたく鶴の絵や桜の花びらなど、伝統的な日本を感じられる和のモチーフが印象的にちりばめられている。さらに、京都、奈良の寺社仏閣や旅館、青空に映える鮮やかな桜など、美しい風景が並んでいる。 ©2023 10:15! PRODUCTIONS / LUPA FILM / BOX PRODUCTIONS / FILM-IN-EVOLUTION / FOURIER FILMS / MIKINO / LES FILMS DU CAMÉLIA