『Believe』真の黒幕はまだ出てきていない? 北大路欣也が“崩落事故”のキーパーソンに
坂東五郎(北大路欣也)が“崩落事故”の真相を握っている?
そして第7話では、満を辞して龍神大橋工事の一次下請業者である坂東組の社長・坂東五郎(北大路欣也)がフィーチャーされそうだ。半田(田中哲司)が狩山と別れる際に、「俺はあんたの設計が悪くなかったと信じてる。土木の世界は大きな金が動く。裏で何があってもおかしくない。でも現場を仕切っていた人間なら気づいたはずだ。諦めるな!」と叫んだが、坂東はまさに現場を仕切っていた人間。違和感に気づき、若松が金銭に困ってることも知っていたはずで、むしろ相談を受け、金銭を工面できる黒幕を若松に紹介し、若松が仕掛けたことを見逃した可能性もある。 若松が橋のほうに戻ったのは死んで生命保険を受けるためで、その受取人が黒幕なのだろう。それが坂東だったら見逃す理由になるが、そこまでの悪役を北大路に演じさせるだろうか。ただ、狩山ひとりに責任を押し付けたときに擁護していないのも気になる。坂東もまた自分の会社のことを思って、やはり裏で金が動いていたのか。狩山が問い詰めても釈迦に説法だが、最後は折れるという展開もなきにしもあらずで、鍵となる人物なのは間違いないはずだ。 また気になるのが、殺された半田の娘だ。父親の仕事に興味を持っていた人物なだけに、何かゼネコン絡みの汚職事件に巻き込まれており、黒木が捜査していく中で龍神大橋事件との繋がりを見つける展開もありえる。 「この事件の絵を描いた人物」は、まだ出てきていないのではないだろうか。今期のテレビ朝日ドラマ『Destiny』のように最後に黒幕として総理大臣が出てきたらもうお手上げだが、開発反対派の地元住民の仕業、土着の宗教絡み、海の下に次世代エネルギーが眠っていて利権争い、夕日を見るのに橋が邪魔で壊したい人の仕業など、さまざまな黒幕の可能性が考えられる。それでも、本作には狩山を助ける人も多く登場する性善説的な作品の印象があるので、どんな黒幕であろうとやんごとなき事情があってほしいところだ。
本 手