ペヤングとのコラボ商品は「麺なし」もやし炒め カット野菜日本一企業「O157事件」乗り越えた挑戦
大ピンチを救った社員の提案と恵那峡の地下水
経営は順調そのものに見えたが、突如、会社の存亡を揺るがす出来事が起きる。 経営は順調そのものに見え1996年に、「O157事件」が発生。カイワレ大根が原因では、との疑いが出たため消費は一気に落ち込み、全国のスーパーからカイワレ大根が消えるという事態に。最終的に原因は特定されなかったものの、中田社長によれば、カイワレ大根の売り上げは8割ダウンし、その状態が5~6年続いたという。「私の44年の会社運営の歴史の中では、一番つらい時期でした」。 二本柱の一つを失い窮地に陥ったある日、社員がブロッコリースプラウトの栽培を提案する。ブロッコリースプラウトはブロッコリーの新芽で、当時流行の真っただ中にあった。最初は「今さら流行りに乗っても」とためらったものの、中田社長はあることに気付く。
当時、「サラダコスモ」の工場は岐阜県中津川市にあり、恵那峡の豊富な地下水を使用していた。この水を使えば、品質の良いブロッコリースプラウトを栽培できるはず…中田社長は確信する。
こうして作り上げたブロッコリースプラウトは見事ヒットし、新たな主力商品になった。
「あの事件があった後、すぐに社員たちからいろいろな提案がありました。新しいものにかける思いは、つらさを忘れさせてくれました。しかし今思えば、あのつらい時期があったらからこそ、今日があると思っています」と中田社長。 そんな「サラダコスモ」が、去年と今年、発売した2つの新商品がある。
それが「ペヤングソースやきそば」とのコラボ商品、「ペヤングやきそば風もやし炒め」と「ペヤング激辛MAXもやし炒め」。「ペヤング」のソースが封入されており、焼きそばの代わりに、手軽に“焼きそば風”のモヤシ炒めができるユニークなコラボ商品だ。パッケージには、「本品に麺は入っておりません」としっかり注意書きも。 常に消費者に寄り添い、安全・安心な商品を提供している「サラダコスモ」。日本の食卓に貢献するため新たな挑戦を続けている。
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