ミスターアマ野球・杉浦正則さん、児童と交流 「嫌なことも力に」
「ミスターアマ野球」と呼ばれ、オリンピックに3度出場した杉浦正則さん(56)が1日、和歌山県橋本市南部の山間部を歩く「“ニッセイ国城の森”探検隊」に参加し、市立清水小学校の全校児童ら約65人と交流した。 杉浦さんは九度山町出身で、大卒後に日本生命に入社。バルセロナ五輪(1992年)で銅、アトランタ五輪(96年)で銀メダルを獲得するなど、シドニー五輪(2000年)まで3大会連続で出場し、主力投手として活躍した。現在も日本生命で勤務している。 ニッセイ国城の森は、公益財団法人「ニッセイ緑の財団」が管理する約3・15ヘクタールの民有林。探検隊は、日本生命と県で締結した包括連携協定に基づいて実施された。 この日は、杉浦さんと児童らが同小から国城山頂上近くの三平稲荷神社まで約4キロを歩いた。道中では、チェーンソーで木を切り倒す様子を見学。同神社で間伐材を使った木工クラフトにも挑戦した。 杉浦さんは「失敗して反省するだけではなく、どうしたら繰り返さないかを考え、行動に移すことが大事だ。走るのが苦手だったが、嫌なことを頑張れば自分の力になる」と児童らに語りかけた。 地元の学童野球チームに所属している5年の贄川(にえがわ)憲太朗さん(11)は「歩いている時にボールが縦に回転するような投げ方を教わった。地域の森を守っていきたい」と話した。【藤原弘】