紙の地図にエアコンはオプション! ミラーの角度調整も窓開けも手でやってた! 昭和のクルマには夢のような「今の当たり前装備」
1980年代くらいから自動化が普及
高速道路で威力を発揮するクルーズコントロールも、かつてはただのクルーズコントロールで、一定の速度で走ってくれるだけ。筆者は1981年型フェアレディ280Zでそれを初体験したものの、あまり使うことはなかった。 当時は前車追従や渋滞追従機能なんて、あり得ず、それが今ではACCやスバルのアイサイトXのように、カーブ、料金所手前制御、レーンチェンジアシスト、渋滞時ハンズオフドライブなどの機能まで用意されているのだから、昭和出身のドライバーとしては夢のようである。なお、世界初の車間距離調整機能付きのクルーズコントロールは、1995年に三菱ディアマンテに搭載されている(世界初のSRSカーテンエアバッグは1998年のトヨタ・プログレから)。 スバルのTVCMでもおなじみの「ぶつからないクルマ?」のアイサイトに代表される、今では軽自動車にも採用され、装着が義務化されている衝突軽減ブレーキを含む先進運転支援システムも、かつてはその影もなかった(そもそもABSブレーキがなかった時代もある)。スバルのステレオカメラ方式のアイサイトは1999年にレガシイランカスターのオプションとして初搭載。いまでは純スバル車のすべての車種にアイサイト、またはより高機能のアイサイトXが搭載され、その進化の目覚ましさにも驚かされる。 が、かつては衝突軽減ブレーキだけでさえ、当たり前ではなかったのだ。もっとも、ABS、衝突軽減ブレーキなしの時代からクルマに乗っている筆者は、追突されたことは2度あっても、追突したことはないんですけどね。 とはいえ、かつての、今ある先進機能や便利装備がついていないクルマに乗っていたころは、取説など読まずにほぼすべての機能を使いこなすことができたのも事実。今のなんでもついているクルマのすべての機能、装備を、分厚い取説を隅から隅まで読んで使いこなしている人なんて、なかなかいないんじゃないだろうか。 ちなみに、筆者が運転を始めた昭和時代になかったクルマの機能・装備で、今や自身にとって不可欠なものとして、電子パーキングブレーキ&オートブレーキホールド機能、ACC、ブラインドスポットモニター、ナビの電話機能、エアコンの左右独立温度調整機能、プッシュスターター、リモコンドアロック、平均燃費計、そしてドライブレコーダー、メーター内のナビ表示などがある。 とくに電子パーキングブレーキ&オートブレーキホールド機能(に伴うACCの渋滞追従機能)、ブラインドスポットモニターは、愛車を購入する際に、絶対的に必要な機能・装備だと考えている(もちろん先進運転支援機能も)。
青山尚暉