香港PAGが愛知県内の物流施設を取得、米社から660億円で-関係者
(ブルームバーグ): 香港を拠点とするオルタナティブ資産運用会社のPAGが、米不動産開発のハインズから愛知県にある物流施設2棟を取得したことが分かった。取得価格は合計で650億-660億円程度とみられる。複数の関係者への取材で明らかになった。
国内最大級の貨物取扱量を誇る名古屋港付近にあり、ハインズが2022年に開発用地を取得した後に建設した施設を取得した。4フロアにわたり、延べ床面積は21万8000平方メートル以上と東京ドーム4.7個分に相当。国内の物流施設の取引では最大規模の面積となる。取得したのは施設完成後の3月末。近隣にある2万5000平方メートルの小規模倉庫も昨年取得した。
PAGはコメントを控えた。ハインズ広報担当者は、物流施設の売却については認めたが、詳細についての言及は控えた。
日本は世界でも数少ない活発な不動産市場の一つ。MSCIリアルアセッツによれば、日本の物流セクターは特に活発で、昨年の同セクターの不動産取引量は前の年に比べて23%増加した。
アジアにおけるプライベートエクイティー(PE、未公開株)案件でより知られるPAGの不動産部門は、2010年に買収した日本の不動産ファンド、セキュアード・キャピタル・ジャパンが母体。22年には長崎県にあるテーマパーク、ハウステンボスの全株式をエイチ・アイ・エスから取得した。
ヒューストンを拠点とするハインズは17年に日本で事務所を開設。20年に不動産開発や買収を含む業務を拡大した。今回売却した物流施設は、日本で2件目となる投資案件だった。
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Lisa Du