韓国Bithumb、来年後半に米ナスダックでIPOを検討=報道
Bithumbが米ナスダックでのIPOを検討
韓国大手暗号資産(仮想通貨)取引所ビッサム(bithumb)が米ナスダック(NASDAQ)での新規株式公開(IPO)を検討していると、地元紙「大韓経済新聞」が9月30日報じた。 報道によるとこのIPOの検討については、同日に開かれた臨時株主総会で明らかにされたという。 IPOの実施は、2025年下半期を目標にしているとのこと。また引受先としてサムスン証券を選定したという。 またビッサムの関係者は「上場に関しては、国内だけでなく海外まであらゆる可能性はある」と話したとのこと。 ビッサムの韓国でのIPOは、同国の金融当局が暗号資産を金融商品として認めていないなど、国内規制の点から可能性は高くないと業界ではみられていたとのことだ。 ビッサムのIPO計画については、昨年11月に米ナスダックの韓国版であるコスダック(KOSDAQ)での上場を2025年の下半期に目指していると報じられていた。なおその際の引受先候補もサムスン証券だった。 ビッサムのIPO計画の背景には、韓国最大の暗号資産取引所であるアップビット(Upbit)に更なる市場シェアを渡したくないという思いがあると伝えられていた。 ビッサムは現在、1日の取引高でアップビットに次いで韓国第2位の暗号資産取引所である。 韓国の政府政策調整局(OPC)は2021年4月、暗号資産の規制を開始。同年8月にアップビット(Upbit)が、韓国の金融規制当局である韓国金融委員会(FSC)下の金融情報分析院(FIU)に対して、暗号資産サービス事業者としての申請を行った。なおこれは同国において初の事例であった。 なお日本においては、国内暗号資産取引所であるコインチェック(Coincheck)が米ナスダックでのIPOを進めている。 コインチェックの親会社であるマネックスグループは、コインチェックの持ち株会社となる予定のコインチェックグループ(Coincheck Group B.V.)をSPAC(特別買収目的会社)のサンダーブリッジキャピタルパートナーズ4(Thunder Bridge Capital Partners IV:THCP)と合併(逆さ合併)させる「De-SPAC」にてIPOをする計画だ。
大津賀新也(幻冬舎 あたらしい経済)