黒田がまだ見れる?!「可能性があれば準備するだけ」
試合後、黒田は、「迷惑はかけられないから。自分の出せる投球はしたつもり」と淡々と語り、2本の二塁打を打たれた大谷について、「大谷は本当にすごい。彼はピッチャーじゃない。自分なりに考えて投げたつもりだったが……」と絶賛した。それは引退を決めた年に“二刀流”として大ブレイクした19歳年下のスーパースターへの黒田なりの惜別のメッセージだったのかもしれない。 事実上、これが黒田のラスト登板になる可能性は高い。だが、黒田は、まだ振り返らなかった。 「まだまだチームの役に立ちたい。(つった足の)状態しだいだけど次の登板の可能性があれば準備していくだけ」 広島は、明日26日の先発は岡田だが、27日の第5戦は中4日で沢村賞のジョンソンを送り出す考え。もし札幌で決めることができなければ、マツダスタジアムに戻る29日の第6戦は、エースの野村が行く。しかし、そこでも勝負がつかずに、最後の第7戦にもつれこむような展開になれば、日本一のかかる30日は、再び黒田に先発の出番が巡ってくる可能性もある。 それも、今回異変の起きた足が、中4日でどこまで回復するかが条件になるだろうが、カープファンがマツダスタジアムで黒田の最後の勇姿を見ることのできる可能性は残った。 「日本一で恩返しをしたい」 そう引退会見で誓った黒田に、何か運命的なマウンドが巡ってくるのかもしれない。