須田景凪とボカロP「バルーン」…2つの名義で活動する理由とは?「脳みその使い方が…」
山崎怜奈(れなち)がパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「山崎怜奈の誰かに話したかったこと。(ダレハナ)」(毎週月曜~木曜13:00~14:55)。1月9日(火)の放送では、シンガーソングライターの須田景凪(すだ・けいな)さんが登場。アニメ作品とのタイアップで心掛けることや、ボカロP名義とアーティスト名を使い分ける理由などについて伺いました。
◆「ボカロP」と「須田景凪」使い分ける理由
須田さんは、2013年に「バルーン」名義でボカロPとしての活動を開始。代表曲「シャルル」は、YouTubeでの再生数が自身によるセルフカバーバージョンと合わせて約1億回以上の再生回数を記録し、その後、2017年から須田景凪としても活動をスタートさせました。 この2つの名義を使い分けるのは「脳みその使い方が変わるから」と説明します。バルーン名義で活動するボカロ文化は、2次創作が盛んなため“誰が歌ってもかっこいいもの”を意識して制作する一方で、須田景凪名義では“自身の声が映えるもの”をテーマに制作していると言い、目指す場所の違いを明確に意識するために名義を使い分けていると言います。 そもそもボカロPになったきっかけは、以前に組んでいたバンドでの“音楽性の違い”でした。「ドラム担当の僕と、ギター・ボーカルを担当する先輩の2人組のバンドだったんですけど、自分の曲作りのアイデアが1~2年経っても全然反映されなくて、“だったら自分で……”と思って作り始めました」と話します。 すると、曲作りを始めてから曲への向き合い方が一変したそうで、「ドラムだけをやっていたときはドラムを中心に聴いていたんですけど、曲作りを始めてからは、より一層、曲全体を聴くようになって、“このメロディーとこの歌詞だからこそ素晴らしいんだな”ということに初めて気づくようになって、音楽の聴き方がすごく変わった気がします」と振り返ります。
◆新曲「ユートピア」制作裏話
そんな須田さんは、1月8日(月・祝)にニューシングル「ユートピア」を配信リリースしました。こちらは、テレビアニメ「月が導く異世界道中 第二幕」のオープニングテーマとして書き下ろされた楽曲ですが、「(制作時は映像がなかったので)原作を読んだりして、イメージ先行で作りました。その後、しばらくしてオープニング映像をもらったんですけど、カッコいいシーンでサビが流れたりして、すごく愛のある使い方をしてもらった」と喜びます。 今回の楽曲では“異世界とは何か”を深く考え、それを歌に落とし込んだと言い、「主人公が異世界で理想の世界を描くとしたら、どんな思いを抱くだろうと想像して(制作しました)。僕はどんな理想郷でも幸せだけではないと思っていて、幸せで満ち溢れていても、またそこでほころびが出てくる。そこにフォーカスを当てていきました」と話していました。 (TOKYO FM「山崎怜奈の誰かに話したかったこと。」2024年1月9日(火)放送より)