ラツィオで不遇の鎌田大地「大きな期待を背負っていたがミステリアスな存在」現地で囁かれる来年1月の退団説や日本代表への影響に伊紙が注目 | セリエA
【欧州・海外サッカーニュース】ラツィオでポジション確保に苦しむ日本代表MF鎌田大地の去就について、イタリア紙が相次いで特集記事でスポットライトを当てた。 【動画】不動の10番に代わって鎌田大地がビッグマッチでサプライズ先発!ラツィオ×インテル|ハイライト
昨シーズン限りでフランクフルトを退団し、ラツィオに新天地を求めた鎌田大地。サウジアラビアへ移籍した主力のセルゲイ・ミリンコヴィッチ=サヴィッチの後釜としてイタリアの首都で歓迎を受けると、第3節のナポリ戦ではセリエA初ゴールをマークしてインパクトを残した。 だがチームの低迷とともにレギュラーの座を失い、ベンチを温める日々が続いた日本代表MF。前節のインテルとのビッグマッチでは、精彩を欠いていた不動の10番ルイス・アルベルトに代わってサプライズ先発を果たしたが、決定機を逃して評価を覆すことができなかった。 来年1月に開幕するAFCアジアカップカタール2023により長期離脱も見込まれる中、イタリア紙『Corriere dello Sport』は20日、「ラツィオ、カマダと不確かな将来…そしてアジア杯…」の見出しをつけ、「攻撃陣が苦戦する中、日本人選手はチームに融合することができていない。日本代表の招集外となるリスクもあるかもしれない」などと綴り、日本代表MFに注目した。 今シーズンを振り返り、「ダイチ・カマダは、ラツィオにおいてミステリアスな存在であり続けている」と指摘。「大きな期待を背負って夏にやって来たが、出場機会を得てプレーを披露することに苦労していて、ここまでの出場は公式戦19試合でわずか870分間にとどまっている」と綴った。 「ナポリ戦のゴールでは、本当に夢を見させてくれた」鎌田。だが「日本人選手は、昨シーズンにフランクフルトで素晴らしいクオリティを披露したものの、(ラツィオで)爪痕を残せていない」のが現状だ。
現地で囁かれる来年1月の退団説
鎌田はラツィオ入りの際、「3年間の延長オプション付きの1年契約にサインをした」が、イタリア紙は「そのオプションは実現しない可能性がある」と主張する。さらに「ラツィオと日本代表の間で揺れるカマダの将来」と小見出しをつけ、クラブチームで出場機会を失ったことで、代表への影響も懸念している。 「カマダはほとんど出場機会がなく、精彩を欠いたパフォーマンスで、アジア杯の招集リスト外となる可能性もある」と危惧。「将来は不確かであり、来年1月の退団も、それほどありえないものではないのかもしれない」と述べ、ラツィオがシーズン終了後の契約満了を待たずに、冬の移籍市場で放出することもあり得るとの見方を示した。 その理由として「来夏に退団となれば、契約を延長しない限りフリーで去ることになる」が、「冬に放出すれば、ラツィオは、数百万ユーロ(数億円)を得ることができ、獲得の際に支払った手数料を取り戻すのに有益だ」と指摘。移籍を仲介した代理人らへの手数料分を帳消しにできるメリットがあるとした。 さらに「彼を巡っては、スペインやフランスからの関心が伝えられており、今後を見守りたい」と締めくくっており、来年1月の動向を注視する姿勢を見せている。 なお、ラツィオのマリアーノ・ファビアーニSD(スポーツディレクター)は、クラブ公式メディア『Lazio Style TV』のインタビューに対し、今シーズン限りで契約満了を迎える選手たちに言及。「契約切れとなる選手は、より良いパフォーマンスを披露して(生計を立てるための)丸パンを自ら勝ち取らなければならない」と述べている。
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