<春風を待つ―センバツ・宇治山田商>近鉄が駅に応援ポスター 野球部OBの助役・井上さん、夢託す /三重
第96回選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催)の出場校、宇治山田商の校名が入った「センバツ応援ポスター」が21日、近鉄宇治山田駅(伊勢市岩渕2)の2階改札内の通路に掲示された。 【写真で見る歓喜の瞬間】歴代のセンバツ覇者たち ポスターは、イメージキャラクターの高校1年生、近藤結良(ゆら)さん(16)が野球場のスタンドから「さぁ、みんなで応援だ。」と呼びかけている内容。宇治山田駅の助役で同校野球部OBの井上幸紀(ゆきのり)さん(49)が張り出すと、利用客が足を止めて眺めていた。伊勢市の中学3年、大谷航輝さん(15)はポスターを見ながら「もっと地元が盛り上がってほしい」と話した。 井上さんは野球部では外野手だったが、甲子園には行けなかった。同校を卒業した1993年に近鉄へ入社し、宇治山田駅で約20年間勤務した後、昨年8月、同駅に助役として戻ってきた。 息子の陽(あたる)さんも野球部OBで、2018年夏の三重大会に二塁手として出場したが、夢の舞台へは行けなかったという。「親子の思いを今の世代に託していた。夢をかなえてくれたことに感無量です」と今回のセンバツ出場を喜ぶ。 宇治山田商の南西約2・5キロに位置する同駅は、同校生徒の多くが通学で利用している。「他の駅員も応援している。このポスターを通じて、野球部の力になれば」と願う。 近鉄広報部によると、同駅の1日の乗降客数は6697人(2022年)で、県外からの観光客の利用者も多いといい「地元の方はもちろん、県外の方に宇治山田商を知ってもらうきっかけになれば」と期待する。近鉄は3月下旬まで、同駅のほか、伊勢市▽五十鈴川▽鳥羽▽津――の4駅で応援ポスターを掲示する予定。【原諒馬】 ……………………………………………………………………………………………………… ◇読者5人にプレゼント 3月18日に開幕する第96回選抜高校野球大会の「センバツ応援ポスター」を、県内の読者5人にプレゼントします。 はがきに郵便番号、住所、氏名、電話番号を明記し、毎日新聞社津支局(〒514―0009 津市羽所町375 百五・明治安田ビル5階)の「センバツ応援ポスタープレゼント係」に、3月4日(月)必着でお申し込みください。お1人につき1枚。応募多数の場合は抽選で、当選発表は発送をもって代えさせていただきます。 〔三重版〕