楽天・内星龍が先発転向初勝利 ド軍・山本由伸ばりの投球フォームでロッテ打線を翻弄
(パ・リーグ、ロッテ1-4楽天、4回戦、楽天2勝1敗1分け、27日、ゾゾマリン)4年目の楽天・内星龍投手(22)が7回3安打1失点の好投で先発転向後初勝利を挙げた。気温22度、湿度80%と蒸し暑いマウンドだったが、最速152キロの直球を中心にスプリット、スライダー、カーブを投げ分け、ロッテ打線を寄せ付けなかった。 【写真】楽天・今江監督、中継ぎ陣に〝初カミナリ〟「メッセージを全く感じなかった」 「二回以降、暑くなってスピード自体も遅くなり捉えられたが、変化球で粘って投球できた。低めに投げようと思った」 大阪・吹田市出身。190センチ、88キロと恵まれた体格で2021年に履正社高からドラフト6位で入団して以降、着実に力を伸ばしてきた。昨季は救援として53試合に登板し、プロ初勝利を含む4勝2敗、防御率2・28、7ホールドとブレーク。オフに今江監督に先発転向を直訴して迎えた4年目だった。 米大リーグ、ドジャースの山本由伸にそっくりの左足を高く上げない投球フォーム。山本も救援としてキャリアをスタートさせ、3年目に先発転向。右肩上がりに成長曲線を描いた。「長いイニングを投げるためには、ストライク率を上げていかないといけない。技術面を向上させたい」と向上心の高さも山本を尊敬するがゆえだ。 24日に22歳の誕生日を迎えたばかり。打線が逆転した八回の攻撃中は「『神様、打ってください』という感じでした」と純真な笑顔も浮かべた。エース街道の第一歩。伸び盛りの右腕が、潜在能力の一端を示した。(横山尚杜) ■内 星龍(うち・せいりゅう) 2002(平成14年)年4月24日生まれ、22歳。大阪府出身。履正社高3年時に新型コロナによって中止となった県大会の代替大会を勝ち上がり、甲子園の交流試合に出場(登板なし)。2021年ドラフト6位で楽天入団。昨季1軍デビューし、今季は4試合で1勝1敗、防御率3・00。通算成績は57試合、5勝3敗、防御率2・50。190センチ、88キロ。右投げ左打ち。独身。年俸1900万円。背番号69。