渋川難波

　勝つためには、時に神頼みも必要だ。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2023-24」2月16日の第2試合はKADOKAWAサクラナイツ・渋川難波（協会）がトップ。終盤にライバルから猛チャージを受け、ひたすら“お祈り”を繰り返し、ヒヤヒヤの勝利を収めた。 【映像】ヒヤヒヤの逃げ切りに手を合わせる渋川難波 　試合は起家から渋谷ABEMAS・日向藍子（最高位戦）、渋川、EX風林火山・勝又健志（連盟）、セガサミーフェニックス・茅森早香（最高位戦）の並びでスタート。第1試合で“岡田様”こと岡田紗佳（連盟）が大きなラスを引いており、目下首位とはいえ挽回は急ぎたいところ。まず渋川は東1局1本場、123の三色同順含みのリーチ。茅森から高目を仕留め、リーチ・平和・三色同順・赤の8000点（＋300点）をゲットした。 　東4局はフリテンの5・8索待ちをダマテンに構えると、終盤に赤5索をツモれる好調ぶり。「リーチしなかったことでマクられるんだろうな」の思いもあったようだが、リードを保ち試合は終盤へ。南3局1本場は日向が2巡目リーチ。渋川はたまらず防御に回る。その後に茅森がドラを暗カンの上、一発で日向から跳満を決めた。オーラスはその日向が倍満をツモ、渋川は辛くもトップで終了した。いずれの局も渋川は慎重にベタオリ。切り順に気を配り、見る者に守備の基本を教えてくれるかのような丁寧さで、危機を乗り越えた。 　終盤、ライバルの猛攻に手を焼いた渋川。勝利者インタビューでは「平和に逃げ切れるかなと思ったら、2巡目リーチ、ドラ暗カン！お祈り、無事横移動。オーラス、リーチ！リーチ！お祈り。無事OKみたいな。本当に祈り続けていいことが起きました」とようやく安堵の笑顔。ファンも「渋、よくやったw」「渋こういうトップ多いよなぁ」「祈りの渋w」「さすがの祈祷力やわ」「まあこんな展開には普通ならんよなあw」と労いの声。 　個人成績は4位に浮上し、MVPも視野に入る。個人タイトルについては「もちろん全部欲しい！全て！全て欲しいです。チームの成績が第一ですけど、個人タイトルを目指すことがチームにとって悪かろうはずがない」と意欲十分だ。最後は「スカッとしたトップではないですが、トップはトップ。この調子でこのままグングン上がってチームは圧倒的首位、僕もMVP、全部狙っていきますんで、応援よろしくお願いします！」とファンへ強気なメッセージを伝えた。“魔神”がエンジン全開、終盤へ向けチームを鼓舞する。さらには同じチーム内でMVP争いも過熱。サクラ満開の春に向け、視界は広がるばかりだ。 【第2試合結果】 1着　KADOKAWAサクラナイツ・渋川難波（協会）3万1500点／＋51.5 2着　セガサミーフェニックス・茅森早香（最高位戦）2万5900点／＋5.9 3着　渋谷ABEMAS・日向藍子（最高位戦）2万4900点／▲15.1 4着　EX風林火山・勝又健志（連盟）1万7700点／▲42.3 【2月16日終了時点での成績】 1位　KADOKAWAサクラナイツ　＋512.9（74/96） 2位　U-NEXT Pirates　＋384.1（74/96） 3位　KONAMI麻雀格闘倶楽部　＋238.8（74/96） 4位　赤坂ドリブンズ　＋175.7（74/96） 5位　渋谷ABEMAS　＋136.0（76/96） 6位　TEAM雷電　▲250.8（76/96） 7位　EX風林火山　▲342.2（76/96） 8位　セガサミーフェニックス　▲405.2（74/96） 9位　BEAST Japanext　▲449.3（74/96） ※連盟＝日本プロ麻雀連盟、最高位戦＝最高位戦日本プロ麻雀協会、協会＝日本プロ麻雀協会 ◆Mリーグ　2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合（全216試合）を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合（全30試合）を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ（16試合）に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。 （ABEMA／麻雀チャンネルより）