広島で被爆した自身の経験を語る花垣さん（京都市中京区・コープ御所南ビル）

　広島の被爆者の体験を聞く会が26日、京都市中京区のコープ御所南ビルであった。5歳で被爆した京都原水爆被災者懇談会世話人の花垣ルミさん（84）が、自身の体験や核廃絶への思いを語った。 　京都生活協同組合のOBや現役職員でつくる「ヴィスタの会」などが主催。花垣さんは2003年、広島の被爆者慰霊式典への参加を機に58年ぶりに被爆当時の記憶を取り戻し、以来、語り部活動を続けている。 　会ではハーモニカ演奏の後、佛教大の学生が花垣さんの体験を元に描かれた紙芝居を朗読。花垣さんは被爆後、療養のため向かった奈良への道中、夜空や景色が美しかったこと、進駐軍の子どもと遊んだ横浜での小学校時代の思い出を語った。 　日本原水爆被害者団体協議会（被団協）のノーベル平和賞受賞にも触れ、「世界中が受賞を知っている今こそ、核兵器禁止条約に参加するときだ」と訴えた。