棚橋弘至 EVILとの決着で2025年を最高のスタートへ「今倒さなければいけない相手」
新日本プロレス社長で現役選手でもある棚橋弘至(47)が、来年の1・4東京ドーム大会でハウス・オブ・トーチャー(HOT)のEVIL(37)と一騎打ちを行うことが23日、決定的になった。棚橋はこの日、都内で記者会見を開き、14日・両国国技館大会で発表した2026年の1・4東京ドーム大会での引退について改めて思いを語ったが、乱入したEVILが来年のドームでの対戦を要求。質疑応答でEVILとの決着戦を望んでいた棚橋も、渡りに船とばかりに受諾した。 棚橋は「ここ数年、良いコンディションに戻せませんでした。何とかもう一度トップへという思いはありましたが、社長就任のタイミングで期限を決めて最後の力を振り絞ってみようと思いました。一番を目指さなくなった時が、引退を決意するタイミングかなと」などと思いを語っていたが、質疑応答の終了直後に出現したEVILが余韻をぶった切った。 一方的な対戦要求ではあるが、棚橋も質疑応答で「今どうしても倒さなければいけない相手」として抗争が続くEVILを挙げ、「2025年の東京ドームでもいいかもしれない」と日時と会場も指定していた。 これをEVILが盗み聞きしていた可能性もあるが、棚橋は「1月4日でEVILをブッ倒して、2025年最高のスタートにします」と受諾。来年の1・4での一騎打ちが決定的となった。 この日は引退ロードでの所属全選手との対戦をブチ上げ、「デビューしたてのヤングライオンから先輩レスラーまで、何か残せるものがあるんじゃないか」と意図を説明した。エースとしての経験は他の追随を許さず、肌を合わせて伝えるべきことは多い。そのためにもラストイヤー初戦で、EVILとの抗争を清算しておきたいところだ。 棚橋は「僕の調子のバロメーターは腹筋が割れてるかどうか。まずはバキバキの腹筋でEVILを威嚇したい」と進軍ラッパを吹き鳴らしたが、最近は腹筋が割れていないのも事実。司会者から試合まで3カ月もないのに腹筋を割れるのかと突っ込まれ、「3カ月…」と口ごもったものの「大丈夫です」と請け合っていた。 ◆棚橋弘至(たなはし・ひろし)1976年11月13日生まれ、岐阜県大垣市出身。98年、新日本プロレスの入門テストに合格。99年、立命館大を卒業して入門。同年デビュー。06年、IWGPヘビー級王者。同王座は歴代最多の8度戴冠。07、15、18年G1クライマックス優勝。09、11、14、18年プロレス大賞MVP。エースとして新日本を暗黒時代からV字回復させた。23年、社長就任。愛称は「100年に一人の逸材」。得意技はハイフライフロー。181センチ、101キロ。