“困ったときの林さん” 官房長官就任の林芳正氏 この状況下での起用、並みの人では務まらない
キヤノングローバル戦略研究所主任研究員でジャーナリストの峯村健司と東京大学先端科学技術研究センター准教授で軍事評論家の小泉悠が12月14日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。松野官房長官ら安倍派の閣僚4人交代という事実上の更迭人事について解説した。
岸田総理、4閣僚を更迭
飯田)自民党安倍派(清和政策研究会)の政治資金パーティー裏金問題をめぐって、松野博一官房長官をはじめ4閣僚が交代。後任については、官房長官に林芳正さん。いろいろな名前が取り沙汰されましたが、顔ぶれを見ると経験者ばかりですね。 峯村)困ったときの林さんという感じですね。危機のときには必ず呼ばれる。安定性を重視したのでしょう。これでまた舌禍でどうのとなっても、もう次はないですから、妥当な人選です。齋藤さんもそうですよね。 飯田)経産大臣の後任には斎藤健さんです。
官房長官に林芳正氏 不本意に外務大臣を外されたと思う本人への懐柔的な意味も
峯村)林さんに関して周りの人に話を聞くと、前回、外務大臣を解任されたことを不本意に思っていたようです。 飯田)今年(2023年)秋の内閣改造で解任されました。直前にウクライナのキーウに行っていましたよね。 峯村)ご本人は外務大臣を解任されることを知らなかったらしいですね。そういう意味では、同じ派閥内でも軋みが出ていたという話もあるので、懐柔的なところもあったのではないでしょうか。 飯田)(林氏は)そのあとのG7外相会合も含め、気合いを入れていたという話も聞きますからね。 峯村)ただ、ご本人が本当に官房長官になりたかったのかどうか。このタイミングで官房長官を務めることが嬉しいかと言うと、微妙ですよね。大変です。 飯田)官房長官は、日に2回は会見を行いますからね。 小泉)しかも、いま官房長官として会見に立てば、飛んでくる質問は厳しいものだと思います。並みの人では務まらないのでしょう。 飯田)林さんは宏池会(岸田派)派閥の座長でもありますが。 峯村)宏池会もまったく問題がないわけではないと思います。 飯田)過少申告の話が出ています。 峯村)そうなると、厳しい対応が求められますね。