【中日】高橋宏斗、初マダックスでチーム完封勝利一番乗り「8、9回は意識した」
<中日2-0広島>◇バンテリンドーム◇5日 中日高橋宏斗投手(21)が初のマダックスで、チーム完封勝利一番乗りを決めた。4安打7奪三振。昨年6月13日ロッテ戦(バンテリンドーム)以来、プロ入り2度目の完封勝利になった。 【動画】高橋宏斗「マダックス」達成 99球完封勝利 ナインと笑顔でハイタッチ マダックスまで残り14球。85球で迎えた9回、本拠地のマウンドに向かう右腕は大声援に包まれた。先頭秋山を8球かけながら155キロ直球で空振り三振。続く矢野は3球三振に料理すると、小園を2球で追い込み、最後は147キロのスプリットで二ゴロで締めた。 7回を終えると大塚投手コーチから「マダックスを意識するなよ」と声をかけられたが、逆に発奮した。「(9回の)最後までいけるんだな。8、9回は(マダックスを)意識した」。8回は先頭中村奨に左前打を許したが、後続をシャットアウト。5回に計測したこの日最速156キロは、9回でも1キロ球速を落としただけ。スプリットだけでなく、カーブも要所ではまった。 フォーム改造の不調から開幕1軍入りを逃した。4月下旬の1軍昇格後は、10試合に登板し5勝1敗、防御率0・64。出遅れた分は、メジャーリーガーたちも読むメンタル強化本を購入し自己研さん。この日は4度先頭打者出塁を許したが、動じることはなかった。 マウンドでも、お立ち台でも心地よいサウンドのシャワーを浴びた。「(声援が)すごく背中を押してくれた。ああいう声援をもっと聞けるようにやりたい」。忘れられない快感を覚えた。【伊東大介】