【園児バス置き去り死亡事件】被害者参加制度を利用し両親が意見 「考えられる最も重い実刑判決を」 静岡
これに対し、弁護側はいずれも社会的制裁を受けていることなどを理由に、元園長は「寛大な判決」を、元クラス担任は「執行猶予付きの判決」を求めています。 13日の裁判では、検察の求刑の前にも千奈ちゃんの両親による意見陳述が行われていて、まず母親が「とてつもない苦しみと悲しみ、絶望、生きていくことがつらく、悲しい。本当に地獄のような気持ち。千奈を返してほしい」と述べました。 その上で、「すべてを奪った加害者を絶対に許すことはできない」と涙ながらに苦しい胸の内を明かしています。 また、父親は「経験したことのない生き地獄の苦しみと恐怖を味わいながら千奈は亡くなった」と怒りをあらわにしました。
この事件をめぐっては、園側が当初、千奈ちゃんの遺族の求めに応じて「廃園にする」との念書を交わしたとされる一方、元園長の息子で運営法人の現理事長は「入園希望者がいる以上は園を継続していかなければいけない」と述べているほか、月に1回ほどのペースで行っていた園と遺族との面談を当面見合わせることを通知した文書に「川崎幼稚園自体が千奈さんの人生の一部であると考えております」と記すなど、遺族側が不信感を募らせています。 面談は2024年4月5日、約7カ月ぶりに再会されましたが、千奈ちゃんの父親によれば遺影に手をあわせる人はいなかったということで、父親は「怒りもあるし悔しい」と話していました。 一方、事件を受け市が設置した事故検証委員会は2024年3月に報告書をまとめ、元園長について「リーダーシップや安全管理に関する意識が薄く、知識も不十分であった」と指摘し、さらに「園責任者の事故後の対応が十分に誠実なものであったとは言えない」と非難しています。
テレビ静岡