異例の試み「怒髪天」愛知のショッピングモールでフリーライブ
異例の試み「怒髪天」愛知のショッピングモールでフリーライブ THE PAGE愛知
結成31年目を迎えたロックバンド、怒髪天が8日、エアポートウォーク名古屋(愛知県豊山町)で、ニューアルバムの発売を記念したフリーライブを行った。通常はライブハウスでのライブがほとんどの怒髪天にとって、ショッピングモールでのライブは異例の試みとあって、いつもとはひと味違った雰囲気の中で行われた。
JAPANESE R&Eで大人たちへの“応援歌
怒髪天は1984年、札幌で結成。増子直純、上原子友康、清水泰次、坂詰克彦の4名からなるロックバンドだ。 一時は活動休止という危機を迎えながら、それを乗り越えて2004年に再デビュー。結成25年目の2009年頃からメディアに取り上げられるようになり、急速に人気が上昇、2014年1月には結成30周年で初の日本武道館公演を成功させた。 “JAPANESE R&E(リズム&演歌)”と称する楽曲につづられるメッセージは、大人たちへの“応援歌”として共感を呼び、全力で思いを届けるエモーショナルなライブで全国各地のライブハウスを沸かせている。
ライブ後半では松田聖子の名曲「夏の扉」も
5日に発売されたニューアルバム『音楽的厨房(ミュージックキッチン)』は、バンドを代表する楽曲である『喰うために働いて 生きるために唄え!』、『酒燃料爆進曲』、『オトナノススメ』など全5曲を収録。オリジナルとは異なるアコースティックなアレンジで、ボサノバ風やフラメンコ風などに“調理”され、夏にぴったりのテイストに仕上げられている。 エアポートウォーク名古屋のイベントステージでは、多くのファンや買い物客が集まり、半被姿でステージに登場したメンバーを拍手で歓迎。手拍子や合いの手を入れながら、アルバムに収められた5曲の演奏を楽しんだ。 MCではボーカルの増子直純が、本来リリースする予定ではなかったが、いい仕上がりになったので急遽発売を決めたこと、今回のアコースティックな曲調に合わせて、ショッピングモールをフリーライブの場に選んだことなどを語った。ステージの隣りにゲームコーナーがあったことから、「こんなにウルトラマンが見える場所でライブやることないよなぁ」と苦笑し、会場の笑いを誘う場面も。 ライブ後半では「誰もが知っている曲を」ということで、松田聖子の名曲『夏の扉』を、増子ならではのダミ声で歌い上げて会場を沸かせた。締め括りには、「夏の午後をみなさんと過ごせて幸せ。…僕は幸せだなぁ」というフリで、『君といつまでも』を披露。大きな拍手に包まれて、約30分間のステージは終了した。