黒部峡谷鉄道がトロッコ電車の復旧の見通しについて発表 対策工事追加で来シーズンの全線開通が不可能に
富山テレビ放送
黒部峡谷鉄道は能登半島地震で被害を受け途中の駅までの折り返し運転となっているトロッコ電車の復旧の見通しについて発表しました。 落石防止の工事で追加の対策工事が必要となったため来シーズンの全線開通ができなくなったということです。 *黒部峡谷鉄道 総務部長 青島郁男さん 「今年度は計画通り実施することができた。鐘釣地区において、落石対策の追加工事が必要になった」 黒部峡谷鉄道のトロッコ電車は地震による落石で宇奈月駅から14キロ上流に位置する鐘釣橋の線路が損傷するなどの被害を受け、今シーズン、猫又までの折り返し運転となりました。 今シーズンは鐘釣橋そばの岩場で落石防止の工事を進めてきましたが、新たな調査で、取り除く必要のある岩が2カ所、亀裂が新たに4カ所見つかり、追加の対策工事が必要になったということです。 黒部峡谷鉄道では来年5月から落石防止の工事を進め、再来年には鐘釣橋の工事などを行う予定ですが、再開時期について見通す段階にないものの、順調にいけば、全線開通は2026年秋になりそうとしています。 *黒部峡谷鉄道 総務部長 青島郁男さん 「全線開通できない期間が長引くことに対して、多くの皆様にご不便をかけ非常に申し訳なく思っている。一刻も早く安心安全な全線開通を実現したいという強い思いを持って取り組んでいる」 来シーズンも宇奈月駅-猫又駅間の折り返し運行を予定しています。 この発表を受けて、県は、来シーズンに予定していた黒部宇奈月キャニオンルートの一般開放をさらに延期し、開始時期は全線開通時期が示された段階で、改めて発表したいとしています。 新田八朗知事は「あらためて能登半島地震の影響の大きさを実感している。震災に負けることがないよう、キャニオンルートの開始に向けて関係者と連携し、準備に万全を期したい」とのコメントを出しています。
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