「牛」が“オオカミ化した犬”に襲われた? 専門家「捕食のためだ。オオカミと同等の力がある」
「ちょっと野犬いすぎやろ!」(撮影者) 6月19日、山口県周南市で撮影された映像。勢いよく飛び出してきた野犬。向かう先にはすでに10匹が集まっている。 【映像】悲惨…野犬に襲われてしまった牛 山口県周南市では20年ほど前から繁殖してしまった野犬の問題に悩まされ続けている。北九州市の街中でも野犬が目撃された。ここにきて野犬による被害は全国に及んでいる。 5月から相次いでいるのが、北海道・別海町。狭い範囲にある4つの牧場で6頭の牛が野犬の群れに襲われ死んだ。 先月、野犬の被害に遭った牧場主は「牛の騒ぐ声が聞こえて何事かと(従業員が)畜舎に入ると犬たちは逃げていった。その後、現場を確認すると、牛がケガをさせられていた」と振り返る。 この町では、野犬による被害の1週間前に子牛がクマに襲われる被害が出ている。クマだけでなく、野犬にも気をつけなくてはならなくなった。 「(これまで野犬の被害は)聞いたことがない。熊はあったが犬は本当に初めてだ」(牧場主) 6月16日、4頭の牛が野犬の群れに襲われ死んだという北海道・別海町の酪農家の前嶋さんも、野犬はノーマークだった。 「『クマに襲われたのでは』と現場に行ってみると、犬の足跡があって、噛まれた傷はクマじゃない。これは間違いなく野犬だと言われた」 目撃情報によると野犬は中型犬ほどの大きさ。何倍もの大きさの牛が襲われるという、これまでになかった事態に動揺を隠せない。 「最初聞いたときは、野犬ってそこまでするのかな…と。野犬が“オオカミ化”しているのか」 この事態について、動物研究家のパンク町田さんは「(襲った目的は)捕食だろう。ある程度大きさがあるとするならば、オオカミと同等の力を備えていると見て間違いない」と説明。 さらに縄張りの範囲を考えると、同じ野犬の群れである可能性が高いという。 「犬にとって狩りが楽しかったのか、あるいは牛を一口食べたら美味しかったのか、メリットがあったために繰り返したのだろう。今後は常習化やエスカレートしないように管理していく必要がある」(パンク町田) ※これはテレビ朝日「グッド!モーニング」で放送した内容をABEMA TIMES編集部で記事化したものです。
ABEMA TIMES編集部