イスラエルが戦闘休止でハマスに対案を提示-「最後の機会」と警告
(ブルームバーグ): イスラム組織ハマスは、パレスチナ自治区ガザでの戦闘休止と人質解放に関するイスラエルからの最新の対案を受け取ったと表明した。内容を検討するとしている。こうした中、イスラエルは新たな大規模地上作戦の準備を続けている。
ハマスは仲介国に対し、13日に同組織の立場について伝達。イスラエルの提案は、それに対する回答だという。ハマス高官のハリル・アルハヤ氏が声明で明らかにした。ハマスは同提案の検証が終わり次第、回答する予定だとした。具体的な時期は示さなかった。
米国など18カ国は25日の共同声明でハマスに対し、ガザで行方不明あるいは人質となっている自国民の解放を迫った。行き詰まっている戦闘休止交渉に弾みをつけさせ、より多くの人道支援に道を開くことが狙い。ハマスは米国や欧州連合(EU)などからテロ組織に指定されている。
ハマスは人質「即時解放」を、米国など18カ国が共同声明-拘束200日超
イスラエルがガザ地区南部ラファへの地上作戦を行う計画に対し、国際社会から懸念の声が高まっている。ラファには多くのパレスチナ住民が避難しており、ネタニヤフ首相はハマスとの戦闘休止合意を求める圧力に直面している。イスラエル国内では人質解放の安否に対する懸念の高まりで新たなデモが行われた。
イスラエルの放送局チャンネル12によると、26日に訪問した高級レベルのエジプト代表団に対し、イスラエルは同国が大幅な譲歩をしたと述べ、今回の提案はラファへの地上作戦に踏み切る前に合意するための「最後の機会だ」と伝えたという。匿名のイスラエル高官を引用して報じた。
米国は、パレスチナ人囚人の釈放と戦闘で荒廃した地域への人道援助増強と引き換えに、ハマスに女性や負傷者、高齢者、病気の人質を解放するよう求め、ガザでの戦闘休止を目指している。
イスラエルとハマスの間で進行中の協議は、米国とエジプト、カタールが仲介している。