【阪神】打率低調な“3番問題”に一筋の光 「絶対打たなあかん」延長11回に近本光司が決勝打
◆中日0ー1阪神=延長11回=(15日・バンテリンドームナゴヤ) 近本が手に汗握る投手戦にケリをつけた。両軍無得点で迎えた11回1死三塁、見逃せばボール気味の低めを右前に運ぶ決勝適時打だ。1、2番がつくった好機に「絶対打たなあかん」と集中。3戦連続で3番に入った男が「バットに当てたらいい」とコンパクトに振り抜き、白星を呼び込んだ。 試合前時点で5月のチーム打率2割1分2厘は12球団ワースト。5日の佐藤輝を最後に、打点がなかった3番は特に悩みの種だ。岡田監督は今カード直前、「3番はあんまりコロコロ変えたくない」と嘆いたばかり。この日は3番・近本が2戦連続マルチ安打で、2戦連続1番の森下は11回先頭で二塁打を放った。指揮官は「最後打ったからいいわ」と合格点。2戦連続で試した森下、中野、近本の上位打線が、しばらくは今後の基本線となりそうだ。 延長戦は3勝1敗4分けと接戦の強さは不変。殊勲の近本は「阪神の野球ができた」と胸を張った。打順別打率2割2分4厘と低調な“3番問題”に、解決の道筋が見えてきた。(直川 響)
報知新聞社