西武・今井達也 責任感も向上心もチーム屈指 まさに“エース”の鑑/エースの意地
2018年オフに菊池雄星(現アストロズ)がチームを去って以来、絶対的エース不在が続いていたが、次期候補として最有力視されてきた高橋光成が今季は故障と不振で苦しんだ。その中で二枚看板として期待の大きかった今井達也の存在感が際立っている。 【選手データ】今井達也 プロフィール・通算成績・試合速報 昨季、自身初の2ケタ勝利を挙げ、防御率2.30というキャリアハイの成績を残した実績から今季は初の開幕投手にも抜擢。さらなる進化を己に課し、ひたすら高みを目指した。開幕前に「最優秀防御率か最多奪三振のタイトルは獲りたい」と話していたが実際、開幕から先発ローテをしっかりと守り続け、ここまで10月1日現在、187奪三振で断トツトップを走っている。 また、投球以上に投手陣の中で群を抜いているのが言動と立居振る舞いだ。毎試合、「先発はゲームを任されている」という並々ならぬ責任感を背負っており、「マウンドでの結果は、それまでの6日間の準備ですべて決まる」と日々の過ごし方、トレーニング、体調管理に余念がない。投手、野手の隔てなく、「一人の人間として、お互いに成長したい」との思いから、自身の練習後にはボール拾いを兼ねて内野守備にも交ざり、打撃練習を見て体の使い方など気づいたことを積極的に伝えている。 「今の高卒1、2年目の子と僕の年齢差って(2018年、19年に)優勝したときの僕と菊池さんぐらいなんですよ。それを考えたら、僕らの年代がしっかり1年間一軍の主力として試合に出続けて、結果を残してというのが当たり前にならないと、チームも強くならない」と今井。背負う責任感も向上心もチーム屈指の、まさに“エース”の鑑だ。 写真=BBM
週刊ベースボール