杉本昌隆八段「序盤は大胆に 中盤・終盤は手堅くパーフェクトな勝利」 師匠に聞く「名人」初防衛 藤井聡太八冠がカド番となった「叡王戦」の行方は?
(大石アンカーマン) 第4局が行われる5月31日(金)までの藤井八冠は大変忙しいんです。きのう(27日)までが北海道での名人戦で、きょう(28日)は移動日です。次の対局までは、あす(29日)は予定がないんですけれども、あさって(30日)には千葉県に移動して、前日検分と前夜祭が行われるので中1日しかないわけです。 (若狭キャスター) 杉本さん、あすのお休みは藤井八冠にとって、どういう1日になりそうですか? (杉本八段) 通常でしたら体を休める日として家で1日ゆっくりとしているケースもあるかもしれません。ただ、藤井八冠でしたら、いつもと変わらないように将棋の研究というか次の対局に向けた調整をすると思います。 (若狭キャスター) 将棋の研究というのは、どのようにやっているんですか? (杉本八段) 1日ガッツリと研究会で一対一で行うケースもあれば、1人でAIを相手にパソコンの前でずっとやっているケースもある。 何もない暇な日もあるんですけど、そういう時はテレビを見たりもしますけど、テレビを見ながら携帯電話を持って携帯アプリで将棋を見られるんです、他の棋士をリアルタイムで。それを見て気になる将棋があったら将棋盤に並べ直すと。 (若狭キャスター) テレビを見ながらも携帯を片手に他の人の将棋の様子を見て、盤に並べたりするわけですね。 (杉本八段) その方がタイパが良いと。 (大石アンカーマン) 一方で伊藤七段は5月に入って藤井さん以外と2回しか対局してないんですね。となると、相当に藤井八冠の研究をしているんじゃないかと思いますが、いかがですか。 ■藤井八冠の癖は「扇子をクルクル」伊藤七段の父親は「ドラファン」 (杉本八段) そうですね対藤井戦ということで、あえて言うと伊藤さんの方が、かなりの時間はとれたでしょうね。 (大石アンカーマン) その伊藤七段は東京都出身なんですが、お父さんが名古屋出身なので、実はドラゴンズファンです。 2021年度は勝率1位で、藤井八冠の5年連続勝率1位を阻止しました。 こんなエピソードもあります、藤井少年を泣かせた逸話が残っているということなんですが、伊藤七段はかなり強い相手と見ていいですか? (杉本八段) ドラゴンズファンというのは素晴らしいなと思いましたけれども…、本当に手強い。タイトルを獲っても、おかしくない実力の持ち主ですよね。