松岡正剛が逝去。「千夜千冊」で知られ、編集工学を提唱した「知の巨人」
松岡正剛が、8月12日に逝去した。享年80。 「セイゴオちゃんねる」のオフィシャルサイトによると、松岡は東京都内の病院で肺炎によって死去した。2017年に肺がんの手術を受けて以来、何度かがんの再発があったという。最初のがんから、およそ40冊もの著作を送り出してきたという松岡は、2か月前に肺炎を患って療養生活が続くなかでも、本とペンとノートを手放したことはなかったと、晩年の様子が綴られている。 1944年に京都で生まれた松岡は、大学中退後に高校生向けのタブロイド版の新聞『the high school life』を創刊。1971年に工作舎を設立し、雑誌『遊』を創刊したのち、1979年には初の単著となる『自然学曼荼羅』を発表した。1980年代に編集の仕組みを明確にしてさまざまな領域で応用する「編集工学」を提唱し、編集工学研究所を創立。2000年からブックナビゲーション「千夜千冊」の連載を開始。連載回数は1000回を優に超え、1850夜まで更新された。編集工学を学ぶスクール「イシス編集学校」では校長を務めていた。 編集工学研究所のオフィシャルサイトによると、後日「お別れの会」を予定しているという。