野村克也が語る「甲斐拓也&菅野智之」
捕手はシリーズを経験して変わる
今年の日本シリーズで6連続盗塁刺の新記録を樹立し、MVPに輝いたソフトバンク・甲斐/写真=毛受亮介
日本シリーズが終わり、あとは日米野球を残すのみになった。シリーズMVPに輝いたソフトバンク・甲斐拓也も、いまや堂々サムライの一員だ。 シリーズを戦うと、キャッチャーは心底疲れ果てる。それはシリーズの大舞台、7試合という短期決戦の司令塔となる責任の重さゆえ。だから私も、シリーズが終わるといつもホッとした。 しかし一方で、その経験がキャッチャーを成長させることは確かである。短期決戦では、1球たりとも疎かにできない。甲斐も今回のシリーズで、大いに学ぶところがあったはずだ。 日本一が決まった直後、テレビの取材でソフトバンク・達川光男ヘッドコーチと話をした。達川も、良いキャッチャーを育てたものだ。「短期決戦のビッグゲームにおいては、キャッチャーがより重要」という私の理論を、実証してくれた。 まあ事実かお世辞かは分からないが・・・
本文:1,898文字
購入後に全文お読みいただけます。
すでに購入済みの方はログインしてください。
週刊ベースボール