中国山東省の農家女性、涙ながらに当局の支援求める 異例の干ばつと高温で
中国山東省の農家、チャン・ジュンインさんは涙が止まらなかった。自分のトウモロコシ畑が、日照りで完全に干上がり、不毛の地と化したからだ。 中国北部を干ばつと異常な高温が襲う中、チャンさんは済南市の他の多くの農民たちと同様、破滅の危機に瀕している。 チャンさんは当局に対し、農家の負担軽減策に取り組むよう訴えた。 山東省の農家 チャン・ジュンインさん 「政府が農家の負担軽減に取り組むことを望む。水が農家に供給されれば一番いいのだが。これは農家の心からの声だ。私たちには言いにくいことだ」 数週間にわたってほとんど雨が降らず、また高温も続いていることからこの地域は干上がってしまった。 山東省は中国の主要な農業地帯で、地元メディアによると今シーズンだけで283万ヘクタール以上のトウモロコシが作付けされている。農家の一部は井戸を修復したり、作付期間を変更したが、無力感を感じている。 農家 ワン・キュイピンさん 「干ばつは非常に深刻だ。もう2カ月以上雨が降っていない。川には水がない。農薬は水道水でしか混ぜることができない」 山東省当局は19日、猛暑警報を発令し、気温が40度近くまで上昇する可能性があると注意を呼び掛けた。中国国営テレビは、首都北京の周辺および南部の河北省、河南省、山東省の一部地域では気温が44度に達し、6月としては史上最高気温を更新する可能性があると伝えた。