村上隆のスーパーフラット・コレクション、4月3日まで 横浜美術館で開催
横浜美術館は4月3日まで、企画展「村上隆のスーパーフラット・コレクション―蕭白、魯山人からキーファーまで―」を開催しています。現代日本を代表するアーティスト、村上隆氏(1962年生まれ)が、今回はコレクターとして、現代美術を中心とする自身の5,000点を超えるコレクションを紹介。 「スーパーフラット」とは、平面性や装飾性といった造形的な意味のみに限定されるのではなく、時代やジャンル、既存のヒエラルキーから解放された作品の並列性、枠組みを超えた活動そのもののこと。 同展では国内外の現代美術や日本の古美術、日本・アジアの骨董、ヨーロッパのアンティーク、現代生活陶芸や民俗資料などが見ることができます。 同展は「彫刻の庭」、「日本・用・美」、「スタディルーム&ファクトリー」、「村上隆の脳内世界」、「1950-2015」という5つの空間で構成されています。 「村上隆の脳内世界」という部屋は、現代陶芸品から木彫の仏像、ネパールのお経、スールー族の革スカート、昭和期のボロ布……。価値の高いものから、一見、不用品、ゴミと思えるものまで、あらゆるものが混在しています。まさに、村上氏の脳内に迷い込んだような不思議な気分に。ひとつひとつ丁寧に見ていくのも楽しいけれど、何もせず、何も考えずその空間に身をゆだねるのも十分な刺激となります。
1月29日に行われた報道記者内覧会で村上氏は、同展について次のように語りました。 「本来、コレクション体質ではないのに、そうなってしまった。現役の芸術家なので成果を残し続けるための日々の10年分のトレーニングであり、結果が作品とステータスに出ている」 自宅を持たないという村上氏は、「購入した作品は倉庫に直行。愛でて楽しむことはない」とも。 同展のキュレーターである三木あき子さんは、「1年前にコレクションの調査のために倉庫へ行ったとき、価値のあるものから価値のないものまでの雑多感がすごかった。展示するものに赤紙を貼る作業をして、途中何度も心が折れそうになった」と苦労をにじませつつも、無事開催に漕ぎ着けたことの喜びを語っていました。
開館時間は午前10時~午後6時(入場は午後5時30分まで)、休館日は木曜日、ただし2月11日(木・祝)は開館、観覧料は一般1,500円(65歳以上は1,400円)、大学・高校生900円、中学生400円、小学生以下無料。詳細はホームページ(をご覧ください。