それって、パクり?知的財産が経済成長のカギ
日テレNEWS NNN
今回のニュース1から解説は、経済部の宮島香澄解説委員とお伝えします。今日のテーマは「それって、パクり?知的財産が経済成長のカギ」。 宮島香澄解説委員 「6月9日、政府は『知的財産推進計画2023』を決定しました。知的財産は、知的な活動で作り出したアイデアや発明、技術などです。その価値を最大限に生かすことが大事だと。計画の中には、スタートアップや大学のエコシスデジタル時代のコンテンツ戦略などが120ページ以上にわたって書きこまれています」 橋口秀一キャスター 「そういうお話聞くだけでも、少し難しそうだなっていう印象があるんですけれども」 宮島委員 「そうですね、身近ではないかもしれません、今、日本テレビ系列の地上波で水曜日に放送中のドラマは、企業の中の知的財産を守って生かす部署で主人公が奮闘するお仕事ドラマで、知的財産を巡る話がいろいろ出てきて話題になっています。子供の絵を悪気なく商品につけてしまったり、開発した技術の特許をめぐる企業の攻防などがテーマになっていまして、若い視聴者から、大事な『知的財産』を理解するのに勉強になるという声もいただいています」 橋口キャスター 「私もそうなんだと思いながら見てるんですけれども、この知的財産がドラマになる時代なんですね」 宮島委員 「それだけ大事なんですね」
宮島委員 「知的財産にはこうしたものがあります。著作権は絵や文章を書いたり、創作活動が行われたその瞬間に権利が生まれます。一方で、主に企業などの産業財産権は、企業がそれを申請して権利を取るものです。特許権や商標権、実用新案権、意匠権などがあります」
宮島委員 「最近ではこんなニュースもありました。こちら内閣府が発注したもので、性暴力被害予防の啓発ポスターですが、ここに書いてあるイラストが、イラストレーターのたなかみさきさんの作品に似ているということで、指摘をうけて調べたところ、制作を請け負った企業がポスターを作る過程でたなかさんの作品を参考にしていたことがわかりました。これは著作権を侵害した可能性がある。内閣府も企業もたなかさんに知らせずにいたということで、内閣府はポスターを回収する事態となりました」 橋口キャスター 「内閣府でさえこういった事態に陥っているわけですね」