「戦艦大和」のカラー動画初公開 攻撃される鉄道や工場・全国500か所の映像発見 解析を続ける「豊の国宇佐市塾」
15日は終戦の日です。戦争の爪痕が多く残る大分県宇佐市で歴史を伝える市民団体の活動や行政の取り組みについてお伝えします。 【写真を見る】「戦艦大和」のカラー動画初公開 攻撃される鉄道や工場・全国500か所の映像発見 解析を続ける「豊の国宇佐市塾」 かつて海軍航空隊が置かれた宇佐市。市の平和資料館には実物大の零戦の模型をはじめ特攻隊員の備品や彼らの日常を切り取った写真が展示されています。 (高校2年生)「自分と同じ年の人たちが船に向かって突っ込んだり、自分が死ねと言われるのは怖いですね」 太平洋戦争の遺構が多く残るこの宇佐市で当時の暮らしや記録を伝える団体があります。 (豊の国宇佐市塾・平田崇英塾頭)「『国防婦人会』。こういうのを立てて、兵隊さんが来たらお茶が飲める。当時のものですから、なかなか貴重なものだと思います」 ■35年前から戦争資料の掘り起こし活動 豊の国宇佐市塾は35年程前から戦争の写真や備品など当時の生活を伝える史料を掘り起こす活動を続けています。現在では全国から遺書や貴重な書籍などが数多く寄せられています。 (平田崇英塾頭)「いろいろと私がやっていると知って、いろいろと頂ける。『自分が持っていてもしょうがないから』と私に預けようとね」 活動の中で全国的にも少ない取り組みが映像の解析です。アメリカ国立公文書館から入手した空襲映像の日時や場所を特定し、当時の米軍の報告書と一致するか確認します。 ■「戦艦大和」のカラー映像を初公開 (豊の国宇佐市塾・織田祐輔さん)「これなんか全くまだどこか分かっていない映像ですけど、海沿いに集落と真ん中あたりに学校がある、田畑が広がっている田園地帯でもあるので農漁村、こういう風景があるところを日本地図から探していく」 解析の成果として今年5月には米軍から攻撃される戦艦大和のカラー映像を初めて公開。これまでにも特定した全国500か所の映像を発信しています。 (織田祐輔さん)「実際に映像で見るとはっきり分かるんですよね。特に自分が住んでいる故郷も戦場だったっていうのがわかるので、映像の持つインパクトっていうのはやっぱり大きなものだと思いますね」