台湾の学生からお見舞い 氷見・薮田 実業家浅野総一郎が結ぶ縁 地震気遣い寄せ書き
●住民の心温める 氷見市出身の実業家浅野総一郎の生誕地である同市薮田で昨夏、地元住民と交流を深めた台湾・国立中山(ちゅうざん)大学西湾(せいわん)学院の学生から26日までに、能登半島地震で被災した薮田コミュニティセンターへ災害お見舞いのメッセージが届いた。住民は心温まる学生の気遣いと浅野が結んだ台湾との絆に感謝し、27日から氷見市で始まる学生との交流がさらに深まることに期待を寄せた。 氷見市薮田と国立中山大学西湾学院との交流は昨年8月に行われた。学生ら12人が台湾・高雄港の整備を手掛け、高雄発展の礎を築いた浅野の足跡に認識を深め、浅野の銅像も見学した。 能登半島地震で大きな被害が出た氷見市の薮田コミュニティセンターに、浅野総一郎翁事績顕彰会設立準備会の代表世話人である山崎健さんを通じて学生から、昨夏の交流に感謝し、震災のお見舞いの寄せ書きが届いた。 お見舞いは、ハートマークで「皆様の無事をお祈り申し上げます」や「どんなことがあっても応援します」のほか、「『九転十起』の精神です!皆様はきっと大丈夫です」など浅野の精神を交えた激励のメッセージなども記されている。6月から薮田コミュニティセンターの玄関に展示し、住民が心を温めているという。 氷見市と国際交流に関する覚書を結ぶ中山大学西湾学院は27日~8月7日まで市内でフィールドワークを行い、1日に薮田公民館での交流会を予定している。薮田自治振興会の山﨑外美雄会長は「つながりがあるのはうれしい。交流がさらに深まる」と期待した。