〈金沢・仮装卒業式〉「全長3メートルの縦笛」「設計エラー画面」「Hondaのエンジン」…それぞれの想いを込めた卒業制作に身を包んで臨んだカナビ卒業式に溢れた笑顔
これって仮装!? 「世界一有名なエンジン」に「養育費1億円プレイヤー」
また、幼い頃からの好きが高じて決まった就職先は日本が誇る自動車メーカー「Honda」、そのエンジンのアイコン「VTEC」に仮装した田中一環さん(22)だ。 「晴れの舞台では世界で一番有名といっても過言ではないエンジン、VTECに仮装しました。INTEGRAに初搭載されたパワーと環境性能を両立させるために生まれたテクノロジーで、今なおドライビングファンの心を熱くし続けています。そんな僕もHondaに就職が決まり、感無量です!」 そんなVTEC姿の田中さんの右手の薬指には、シルバーの指輪がキラリ。「VTECさん、まさかご婚約を?」と聞くと、婚約者であるスライム姿の彼女を紹介してくれた。同じ卒業生の仲座華那さん(22)だ。 「彼の優しいところに惹かれました。お付き合いし始めたのは2年生の頃。卒業後もお互いを高め合って付き合えれば!」 卒業だけでなく、若き二人の門出も祝いたい。 また、一風変わった目立ち方をしていたのは「養育費1億円プレイヤー」という額縁とシャンパンのボトルを掲げていたホスト風のいでたちをした乙幡向日葵さん(23)だ。 「私は一年浪人してますからねー。美大に入るまで相当、親にお金を出させてしまいました。1億円はいい過ぎですが、1000万円はくだらないと思います。卒業式、ホストのカッコをすると伝えたら、母親は『本当にあなたはホスト並にお金がかかったわ』と笑っていました」 卒業後はデザイナーになることが決まっている乙幡さんは、「これから少しずつ、親に還元していきたいと思います」と決意を口にした。また、乙幡さんの隣でコウメ太夫に扮していた相良実和さん(22)は、「カナビで人間的に大きく成長させてもらった」という。 「なんでコウメ太夫かといったら、あだ名が“小梅”だったからなんですけど、私の学生生活はコウメ太夫のネタみたいに『◯◯かと思ったら~、△△でした~チクショー!』といったような破天荒なことはいっさいなく、ルールを守った良識的ないい大学生活でした。いろんな人から刺激を受けて人間力を上げてもらったんで、いい意味でチクショー! です(笑)」